第7話

告白
482
2020/02/02 09:15

今わたしは風磨の運転する車にのっているけど...

風磨は少し不機嫌でなんだか話しかけづらい。

沈黙がわたしたちの間に広がっている。


菊池風磨
菊池風磨
...おまえさ、いきなりコミュ力出すんじゃねーよ...
あなた

風磨、怒ってる?

菊池風磨
菊池風磨
怒るよ。
まぁ、結果的にはあなたが楽しんでたみたいで
安心はしたけどさ。
菊池風磨
菊池風磨
俺に相談したんだろ?
他の男にも...頼るなよ...
眉間にシワを寄せてるのは怒ってるから。
だけど、どこか寂しそうで、切なそうな顔をしている。


あなた

ごめんね。勝手だったよね。
ただ、岸さんと話してみたくて...

菊池風磨
菊池風磨
え?
お前いつからジャニーズのファンになったんだよ。
ちっとも興味なかっただろ。
B専だし、元カレだって別にイケメンでもないし。
あなた

ちょっと!B専って何!!
(確かに歴代彼氏全員イケメンではないけど...)
中身で選んでるの!(フラれるけど...)
それに別にKing&princeのファンだから
話したいって思ったんじゃないよ。

菊池風磨
菊池風磨
は?! 岸に一目惚れでもしたのか?
沈黙から一転...
車のなかでわたしたちの言い合いが繰り広げられてる
あなた

確かにかっこいいな、と思ったけど...
ただ、素直で素敵だなって。
本当にただ話してみたいなって思ったの。 
だってわたしなんて一般人で普通だし、
フラれて落ち込んでるときにイケメンに
癒されたいって思っちゃダメ?

菊池風磨
菊池風磨
俺だってジャニーズだし、イケメンだろ。
俺じゃダメなのか?!
あなた

...待って。なんの話??
風磨はヤキモチをやいてるの?

あなた

風磨のくせに可愛い。笑

菊池風磨
菊池風磨
バカにすんな、本気だ!!!
車を路肩に停めて、そう風磨は叫んだ。



そのまま強引にわたしの手首を引き、
気がつけば風磨の逞しい腕に体ごと包まれた。


菊池風磨
菊池風磨
好きだ。本当はずっとお前が好きだったんだ。
別れたって聞いて、おれはお前を慰めながら
このまま俺のこと好きにならないかって思った。
わたしを抱き締めてる手が震えている。
風磨の心臓の音がわたしの体全体に
ドクドク、ドクドクと伝わる。

『本気なんだ。』
そう実感した。
菊池風磨
菊池風磨
他の男を見ないで。
俺にしろよ。
あなた

風磨...

菊池風磨
菊池風磨
あなた...
今夜、俺の部屋に来ないか?
菊池風磨
菊池風磨
もう...我慢したくねぇ。
あなた

でも...
風磨は幼なじみで、恋愛とかそういうのじゃ...

菊池風磨
菊池風磨
だったら...
一度だけでいい。今夜だけでいい。
あなたと一緒に過ごしたい。

今日だけ『幼なじみ』を忘れてくれ。
今度はしっかりとわたしの目を見つめて
そうまっすぐに気持ちを伝えてくる風磨に
逆らえず、部屋に向かった。

プリ小説オーディオドラマ