第53話

話す決意
409
2020/02/10 20:42
微妙な雰囲気で逃げた会話に
まだ優太くんはすっきりしない表情を浮かべる。
あなた

(どうしよう...)
(ちゃんと話したほうがいいのかな?)

自分と風磨の関係は微妙な関係になっていても、
優太くんと風磨との関係は変わらないでいてほしくて。




どうしたらいいのかわからなくなる。

言うべきか、言わないべきか。




でもこの雰囲気はもう言わないわけにはいかない。
嘘が下手な自分に呆れ、口を開く。
あなた

優太くん。
あのね、実はあの日バーから出たあとに
風磨に好きだって告白されたんだ。

岸優太
岸優太
え?!?!
あなた

それで...
私は幼なじみ以上には思えなくて。
断った...
それから連絡もとってないし、会ってもないの。

岸優太
岸優太
そんなことが...あったんすか...
でも、確かに風磨くん。
すげぇあなたちゃんのこと大事にしてそうだった。
岸優太
岸優太
話してくれてありがとう。
あなた

微妙な空気にしちゃってゴメンね。
優太くんの立場もあるし、
わたしからちゃんと風磨にも伝えなきゃとは
思ってるけど怖くて...
いつかはきっと知られることだと思うから。

岸優太
岸優太
悩ませてたんだな...
でもさ、それオレに任せてくれない?!
あなた

え...?!

岸優太
岸優太
大丈夫!!!
『大丈夫』。
そういって、抱き締めてくれた。

私と風磨との間で解決すべきことなのに...
あなた

そんなわけにはいかないよ!
私からもちゃんと言わなきゃ...!

優太くんに任せるとかそんなことすべきじゃない、
とにかく私から言おう!

ちゃんとしよう。
二人のために。

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