風磨との一夜から数週間。
彼からの連絡はなく、
テレビに映る彼を見るだけになった。
彼が私に言った
「時間が薬」
まさにそうかもしれない。
今はこの距離でホッとしている自分もいた。
8年付き合ってきた元彼との別れと、
幼なじみからの告白。
今日は久しぶりに銀座まで買い物に出掛けようと
計画していた。
久しぶりの買い物に気分も明るく清々しい気分になる
彼氏もいなくて、友達も会える子は今少なくて、
外に出掛ける機会が減っているせいか
久しぶりの休日の街の雰囲気に不思議な気分になった。
銀座の街をなんの縛りもなく自由に歩く。
気の向くまま右へ、左へ、次はまっすぐいってみたり。
数あるデパートを好きに行ったり来たり。
今度はテラスつきのカフェにはいった。
外でのブランチ。
ごはんの他にテンションがあがって紅茶と一緒に
パンケーキも頼んでみたり。
やっぱり美味しいものっていいな。
幸せな気持ちになって顔がほころぶ。
テラスは外の小道に沿っているため、
おしゃれな柵ごしに岸さんがいた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。