第25話

No.25
1,617
2021/07/27 10:51
あなた「例の情報を吐け、知ってんだろ?」




私は鉄錆た匂いのする小部屋で、一人の男の爪を剥ぐ。




「教え…る、かっ……!ぐァッ!!!」




あなた「あと爪2枚しか残ってないよ〜。まぁ、また生えるけど……。」




赤い剥がれた爪をパラッと床に落とす。




何故私が拷問をしているのか。理由は叔父の遺書だ。




叔父の遺書をふと炙った時、文字がでてきた。




『みんなが1人のために動いた時、私の死は画策された』




私は原作の知識を働かせ、情報を集めている。




叔父の仇を取るためなら、敵紛いのこともやろう。




この拷問されている男はライバル社の闇商人。




「分かった!教える…福岡の黒田組のヤツらに、諸悪の根源の配下がいる!」




あなた「…案外口が軽かったみたいだね、助かるよ。」




スパッ




影で男の首を切り落とし、部屋を後にする。




あなた「レアン、そこの部屋の死体片付けさせといて。」




レアン「畏まりました。」




因みに学校は休んでいる。ヒーロー科ヤダもん。




私は自身のデスクで飛行機を予約する。




突然学校を休み始めた私に、D組の皆は喜んでた。正しい判断だと。




でも次は音信不通になったので怒っている。仕事が忙しいんだよ!!




学校と友人達からの鬼電を、静かにスルーする。




『みんなが1人のために動いた時……』。




恐らくそれはオールフォーワン。彼の全盛期時代の事を言っているのだろう。




……クソ、関連性が見えてこない。




とりあえずオールフォーワンの配下を探し、根絶やしにする。




外堀を埋めて奴の命を絶つ。









やってきました、福岡〜!




という訳で九州のヤクザ様へカチコミに行こうと思います。




絲賀見商社の派遣社員としてお邪魔する事になっている。




ピンポーン




大きな邸宅のインターホンを鳴らす。




あなた「こんにちは、絲賀見商社の者ですがー」




そう言うと、インターホンの通話がブチッと切れ、刺青まみれの男が出てくる。




「ようこそいらっしゃいやした、組長がお待ちです。」




今の私は黒スーツを着ている。セールスにしか見えない。




館の中に入ると、向かい合ったソファに1人の大柄な男、その後ろに並ぶ10人ほどの男達。




「おや、べっぴんさんだね!」




組長らしき男がそう言うと、後ろに並ぶ男達が舌なめずりをして私を見る。




キメェ……。




そこからは仕事の内容や、契約した際のオプション的なものを説明する。




…が、私は態度が悪いと言いがかりをつけられ、羽交い締めにされている。




あなた「申し訳ありません、何か貴方方のご気分に障るような事をしてしまいましたでしょうか?」




組長の男が、ニマニマと笑いながら私をジロジロと見る。




「君の態度があまりにも酷かったからね…。詫びはもちろん…体で払ってもらおうか」




最初からそれが目的だろ、舐め回すような目で見やがって。




こっちも本当の目的を果たすことにするか…。




「おいお前、ちゃんと抑えとけよ。」

「分かってますよ組ちょ……」




ゴトッ



私を抑えていた男の首が落ちる。




あなた「結構力が強かったですね…少し痛いです」




「なっ、お、お前……!」




あなた「…"片桐道寺"という男が何処にいるか教えなさい」





「…お、お前ら、撃て!」




後ろの男達が拳銃を構える。




ズシャッ




「早く撃たないか____ッ?!」




組長の男が振り向いた時には、もう男達は息をしていなかった。




あなた「もう一度聞く」




私は組長の男を影でギチギチと拘束する。




あなた「片桐道寺の居場所を言え」




「ぐぁっ…こ、ここの地下ッ、だ!」




そしてにマリと笑った。




「もうヒーローに通報した!お前はいずれ捕まるぞ!」




…マジ?やば、早く探さなきゃ。




「グェッ」




そのまま組長の男を絞め殺すと、私は地下への道を探す。




…案外すぐそこにあったな。



私は急いで地下への階段を下る。




小さな通路に、男と女の喘ぎ声が聞こえる。




私は声の在処を探し、部屋を開ける。




そこに居たのは情報通りの容姿をした男と、泣きながら男と肌を重ねている女だった。




片桐「誰だテメェ…?」




あなた「お前を殺しに来た。」




片桐「あ?お前何を言っ」




死体が倒れる。




あなた「……お前は?こいつの恋人かなにかか?」



女「違います!わ、私はく、黒田組で個性を利用させれて、いて……」




震える裸の女。体には無数の痣。

本当みたいだな。




あなた「そうか、これ着ろ。寒いだろ。」




私は影の中からコートを出す。




女「こ、殺さないの……?」


あなた「ああ、歩けるか?ここを出るぞ。ヒーローが来る前に。」


女「え……は、はいっ!」




私は女の手を取り、駆け出す。









間に合わなかった…。




ヒーローが既に到着している。




アレ……ホークスか?




女「あの、どうして隠れて_」



あなた「しー…」




私正体バレたら面倒なんだよ!



___________


ホークス side




ヤクザから殺人鬼が来たという通報を受け、ここに来た訳だが。




屈強なヤクザの男達が、血まみれのまま床に転がっていた。




あまりにも無惨で、目の前の光景に呆然としていた時、音がする。




女が2人…?




薄暗い廊下から出てきたのは、返り血まみれの少女。




体育祭優勝者の子だった。




あなた「あ!ヒーローさん、地下にも死体があるので、処理お願いします」




そう言うと一人の女を連れて俺の横を通り過ぎる。




ホークス「何平気な顔して通り過ぎてるんすか、何があったか教えてくださいよ、篠陰さん」




あなた「ああ、まあ知ってるか、有名人になっちゃったからね……」




ホークス「アンタがやったんですか、篠陰さん」




俺がそう聞くと、篠陰あなたは笑って個性で消えた。女を連れて。




それが俺と篠陰あなたの出会いだった。

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