第5話

幼馴染みとの再会 2
509
2018/08/01 09:32
あなた

そういえば、AAAまた新曲出したやんな!

與真司郎
與真司郎
うん
コーヒーを飲みながら、私たちはたくさん話した。
あなた

私あの歌好きやで!

私は笑顔で親指を立てる。
與真司郎
與真司郎
ありがとう😊
真ちゃん可愛いな〜💕なんて思っていると、あることに気がついた。
あなた

西島隆弘さんって、一緒のメンバーやんな?

與真司郎
與真司郎
うん、そうやけど、どうしたん?
あなた

いや〜…

あなた

最近よく私の働いてるお店に来てくれんねん

與真司郎
與真司郎
えっ!そうなん!?
驚いてあげた真ちゃんの大声に、店中が視線をこっちに向ける。
あなた

ちょっ真ちゃん!!大声出しすぎ!

私は小声で言う。


でも、案の定気づかれ、店内が一気に騒がしくなった。
あなた

(絶対バレたやん!!!!)

ツッこむ暇もなく、3人の女性客が私たち、いや、真ちゃんのところへ来た。
女の子
あっ、あのっ!!!
女の子
私たち…AAAさんのファンなんです!
女の子
握手…してもらえませんか?
あなた

(真ちゃん、こういう時ってどう対応するんやろ?)

と、興味津々で、もう他人事のように真ちゃんと女性たちのやり取りを見ていることにした。
與真司郎
與真司郎
いいですよ〜
女の子
きゃああっ💓
あなた

(真ちゃん…やっぱ照れてる笑)

余裕のある態度を取っていると見せかけて、真ちゃんは耳まで赤くしていた。





そして3人とも握手し終えて、席へ戻る。


席に戻ってからも、頰を赤く染め、笑顔ではしゃいでいる。
あなた

ふふっ…可愛いなぁ

なんて思いながらにこにこしていると、不意にその中の1人と目があった。


すると1人が他の2人に何かコソコソと話す。
あなた

(なんやろ???)

「まぁいっか」と目を逸らすと、また誰かが近づいてくる足音がする。


ぱっと横を見ると、その女性客3人が私を見つめていた。
あなた

あの…なんでしょう?

女の子
真ちゃんの…彼女さんですか…?
あなた

ええっ!?

あなた

ち、違いますよ!!! 幼馴染みです!!!

私は胸の前で手をぶんぶん振りながら否定する。
女の子
よ…良かった!
その3人は真ちゃんに聞こえないように喜んでいる。


それを見て
あなた

(真ちゃんも芸能人やってんやな〜)

と思った。


なんだか微笑ましい気持ちで真ちゃんの方を見ると、まだ他の人と話していたり握手をしている。
あなた

(…でも真ちゃんなら、恋してるファンの人多いやろうな〜)

あなた

(そう思ったら、さっきの人たちが喜ぶ気持ち分かるかも)

あなた

(自分の好きな人に彼女がおったら、ショックやもんなぁ…)

と、自分の過去にさっきの女の子たちの気持ちを重ねていると


また店内が一層騒がしくなった。
あなた

(今度は大物イケメン俳優さんでもきたんかな?笑)

私たちが入ってきたドアの方を半ば興味範囲で見たその時、思わず目を見開いた。
あなた

えええええええっ!!!

私の大声に気がついた真ちゃんも、私の視線の先を見る。
與真司郎
與真司郎
あっ!
なんと、入ってきたのは───

プリ小説オーディオドラマ