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“きたよ。”
こうやって、彼のお墓に話しかけるのは、私のお約束だ。
“ごめんね。最近、来れなくて。”
と、言うと…
“全然、いいよ。おまえが頑張ってるのちゃんと見てるから!”
って、返してくれる。
たぶん、私以外、誰も聞こえないと思うけど…
1番この時間が落ち着くんだ。
こうやって、話してるとき
なぜかって?
私だけに聞こえる優越感、的な?
まぁ、たまにこういうのを味わうのも悪くないっしょー
ってこんなことを考えていると…
“またー!間抜けなこと考えて!”
“いーじゃん!ちょっとぐらい!”
“はいはい。そー言うこと考えているから、いつまでたっても、彼氏ができないの!”
“いーじゃん!貴方が最初で最後の彼氏で!”
というと、
“ダーメ!おまえには、幸せになってもらわないと俺が困る!”
“えーだって、今幸せなんだもん!”
“はたから見れば、おまえは幽霊と話してることになるんだぞ!”
“そんなの気にしないもん!”
“いや、気にしろよ!”
ほんとにこの時間が落ち着く。
“あっ、そういえば、昨日さ、過去の自分に手紙を書いたの。”
“へー。なんて書いたの?”
“青春のあの時期もしんどいけど、大人になってもしんどいたぞ!みたいなことを書いた!”
“じゃあ、これから何十年も生きていくあろうおまえに大切なことを教えてあげよう!”
と、彼は教えてくれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。