第125話

107話
1,183
2020/03/02 01:08



その頃、海人はずっと、

お墓の前に居た。




海人
海人
ねぇあなた。手紙届いたよ
You
You
そっか!良かった
海人
海人
僕ももう、20歳だからお酒も飲めるよ
You
You
知ってるよ‪w
海人
海人
俺も、あなたと一緒にお酒とか
飲んでみたかったな
You
You
そうだね…
海人
海人
あなたの時はあれから止まったままなの?
You
You
うん
海人
海人
身長も顔も、変わらない?
You
You
うん
海人
海人
髪の長さも一緒?
You
You
そうだよ
海人
海人
やっぱり、あなたは美人で可愛いままなんだろうね
You
You
そんなことないよ‪w
海人
海人
20歳になったあなたは、
もっと美人になってるのかな?
You
You
どうだろうね?
海人
海人
俺今、アイドルとしてやってるけど、
どうかな?
海人
海人
あなたが言ってた通りに、
世界中の人笑顔にできてるかな?
You
You
うん。少なくとも私は笑顔だよ
海人
海人
きっとあなたは、笑ってるんだろうね
You
You
その通り
海人
海人
俺、あなたの事全然忘れてないよ
海人
海人
俺、あなたの事大好きだし、愛してる
You
You
私も…大好きだよ…
海人
海人
ちゃんと、あなたから貰った
ネックレスもとってあるよ
You
You
ありがとう
海人
海人
本当なら、俺が左手の薬指にはめる
指輪を渡すはずだったのにね
You
You
欲しかったな…その指輪
海人
海人
あの時の桜の花びらも、押し花にして、とってある
You
You
そっか…良かった夢になってなくて
海人
海人
あなたは、天国で楽しい?
You
You
うん。楽しいよ
海人
海人
楽しいんだったら、いいけどな
海人
海人
お手紙ありがとう
海人
海人
俺、頑張るから
海人
海人
ちゃんと見ててね?
You
You
もちろん、しっかり見てるよ
海人
海人
あなたが…戻ってきたらいいのにな…
You
You
………………
You
You
戻れたら…良いのにね…
You
You
海ちゃんの隣に居れたら良いのにね…
You
You
海ちゃんの隣が、私じゃないのは…
You
You
嫌だな…
You
You
こんなにも、好きで…大好きで、
それでも足りないぐらい愛してるのに…



この声が、海ちゃんに聞こえることはない。





私からしたら、

海ちゃんが喋りかけてくるのに合わせて、

一見会話してるような気がするけど、

海ちゃんは、1人で喋ってる訳だから、

きっと私以上に悲しいんだろうな…






でも、こんなに目の前に居るのに、

喋れなくて、触れられない、

私も、結構辛いよ…
































廉
やっぱり、あの海人を見ると、
辛いよな…
紫耀
紫耀
そうだよな…


こっちの3人は、

花と線香などの準備をしながら、

海人を見ていた。




優太
優太
俺らには、
何もできることがないからね…
廉
ただ多分俺の幻覚だけど、お墓の上に座って笑ってるあなたは見えるけどな
紫耀
紫耀
あぁ、うん。俺にも見える
優太
優太
そうだね…まぁ多分想像しすぎで
見えてるだけだけど
廉
ほんと、戻ってきたらいいのにな…

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