次の日
そして、部屋に行って、
看護師さんが、ベットの横の引き出しから、
“1つのノート”と、
沢山の、“手紙”を出した。
廊下
そして、部屋に戻ると、
全員が泣いていた。
何でか聞く前に、
手紙のせいだなと悟った。
俺も、読んでみることにした。
廉へ
廉には、本当にお世話になる事が多かったと思う。
最初に好きって言ってくれたのも、廉だったね!
あの時は、嬉しかったけど、正直、頭がパンクしそうでしたww
小さい頃から、ずっとクールで、一見怖そうだけど、すっごく頼りになって、カッコイイ廉。
だけどちょっと、お茶目な面もあって、そういう所、本当に好きだよ!
私は、こうやって死んでしまって、急に未来が無くなって、やっぱり、「何で私が?」 「何で私なの?」って心底思う。
そうやって思ったからこそ、皆には幸せになってほしいし、皆には、人を笑顔にする力があるから、私の代わりに、将来ぜひ世界の、こうやって私みたいに落ち込んでる人や、辛い人を笑顔にしてあげてほしい。
私は、ずっと見守ってるから、いつかまた、廉が辛くなった時や、悲しくなった時は、私を思い出して、呼んでみて?
今度は、私が皆のことを笑顔にしてあげるからね!
じゃあね、またいつか。
あなたより
紫耀へ
紫耀は、本当にぬれおかきが好きだね〜
私には、そこまで美味しさが分かりません。
だけど、ぬれおかきと聞く度に、紫耀の事を思い出すww
紫耀は、自分が思ってるより、天然で、おっちょこちょいで、ドジだし、筋肉つきすぎ!
紫耀には、本当によく笑わされたな〜w
紫耀は、一見天然に見えて、(天然だけど)実は1番周りをよく見てると思う。
だから、そんないい所を活かして、私の代わりに、世界中の人々を笑顔にしてください。
ずっと見守ってるからね!
じゃあね、紫耀。
あなたより
優太へ
優太は、本当にバカ!
オールマイティーバカww
でも、私はそんな優太が好きだよ!
いっつも場を和ましてくれて、すっごい優しくて、人に気を仕えて。
私には無い事を、沢山持ってる。
優太は、本当にバカみたいだけど、実際凄いリーダーシップがあって、皆をまとめられる。
優太は、人を簡単に笑顔にしちゃうから、その勢いで、世界中の人を笑顔にしちゃってください!
いきなり、死ぬって告げられて、1年。
もうちょっと早く病院に行ってれば…とか
皆にも早く相談しとけば…とか、今になって後悔してる。
でも、あの時岸くんが、私の自殺を止めてくれなかったら、もっと後悔して、死んでたと思う。
ありがとう!
じゃあ幸せになってよ!
じゃあまた!
あなたより
じんへ
じんは、本当に賢いよね!
玄樹とすっごい仲良くて、羨ましかったなw
じんは、陰でいつも支えてくれて、すぐに何かに気づく。
時には、本当にエスパーなんじゃないかって、疑いましたww
でもそれって、本当にすっごい事だよね!
普通の人には出来ないよ。
だから、これからも皆を支えてあげてね!
でも、じんも時には前に出て、先頭をきる事も大切だよ!
私に出来なかった、世界中の人々を笑顔にするのを、代わりに叶えてください。
ずっと、ずっと羨みながら、見守ってますww
本当に羨ましい〜!!
また今度!
あなたより
玄樹へ
玄樹は、本当に可愛すぎる!
いつ見ても、常に可愛くて、癒されてました。
玄樹は、細かい事に気づくのが得意だよね!
お陰様で、隠してた事も、よくじんと玄樹のおかげでバレました。
なんていうか、そこの2人がくっ付くと、本当に最強だなって思う。
絶対に隠し事出来ないな〜ってww
玄樹は、その唯一無二な可愛さで、世界中の人を、癒して笑顔にしてください!
私を笑顔にする時みたいにね!
でも、無理のし過ぎは体に毒だよ?
てことで、愛しの玄樹へ!
まったね〜!
あなたより
心葉へ
まず、心葉には、沢山、沢山迷惑をお掛けしました。
申し訳ございませんでした。
そして、ありがとうございました。
ま、てな感じで、多々迷惑をおかけしました。
まぁ1番は、海ちゃんの件についてかなって思ってるけど、やっぱり好きな人が被るのは辛いよね。
でも、心葉は自分だって辛いだろうに、いつも私を間違った道から、正しい道へ戻してくれる。
そのおかげで、私は後悔が少なく死ねたんだと思う。
って言っても、後悔が無いなんて、全くの嘘で、もっと長く生きてたいって思うんだ。
でもそれも叶わない話で、だから心葉にはその力を活かして、この男子共を支えてあげてほしい。
誰かが、間違った道を歩みそうになったら、それを戻してあげて!
時には、私の名前を出してもいいよ!なんてねww
まぁ、またいつか会おうね!
あなたより
海ちゃんへ
海ちゃん、こんな私の彼氏になってくれて、本当にありがとうございました。
私、ずっと皆は、遠い存在だって思ってた。
手が全く届かないな〜って
皆はいつも輝いてて、私なんか釣り合わないなって思ってた。
私が、狂っちゃって、大変だった時も、海ちゃんは私に救いの手を差し伸べてくれて、それに頼ってもいいのかな?なんて考えてたら、海ちゃんは私の手を掴んでくれた。
私を救ってくれた。
海ちゃん、別れた後にこんな事言うのもなんだけど、本当に本当に大好きだよ。
海ちゃんは、一生私の王子様です。
一見、何かふわふわしてて、何も考えてなさそうなのに、本当は、すっごい色々考えててくれて、気にしてくれて、頼りになって、凄い人なのを私は知ってるよ。
海ちゃんがどう思ってるかは分からないけど、海ちゃんと結婚してみたかったな〜なんて思ってるw
海ちゃんには、この先長い未来がある。
だから、私の事は、気にしないでいいからね。
世界中の人々を心の底から笑える人にしてあげてください。
ずっと、ずっと見守ってる。
海ちゃんが私の事を忘れても
辛くなったら、私を思い出してみて。
そしたら、きっと私が助けに行ってあげるから。
また、きっとどこかで
あなたより
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!