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第1話

魔法の館
第一章 始まり
リム
リム
にゃーお
黒猫のリムが一声鳴くと、飼い主のマリフェスは本から目を離して、リムを見つめました
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
あら、どうしたの?リム。
つぶやくようにマリフェスは言いました
リム
リム
あのねぇ、どうしたの?じゃないの!さっきから誰かがドアを叩いてるの聞こえない?
ドンドン、ドンドンドン、ドンドン
猫が喋ったからって、あまり驚かないでください。
何しろここは、大魔法使い様のお屋敷なのですから。
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
あら、本当だわ。ごめんなさいね。リム。
リム
リム
全くもう…。
あらら、リムが拗ねて書斎の奥に行ってしまったようです。
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
って…。あら、杖がないわ。仕方ないわね。あんな物別に無くてもいいんだし
ルギウゲ・ルギウゲ・アロホモラ!
マリフェスがそう言うと、扉がギシッときしみながらゆっくりと開いた。
ラウン
ラウン
こんにちは。大魔法使いマリフェス様でしょうか?
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
はい、こんにちは。そうよ。私はマリフェス。貴方は?
ラウン
ラウン
私は、ラウンでございます。
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
ラウンさんね。はい。なんの用かしら?
ラウン
ラウン
私の双子の兄が、病気なんです。どんな医者でも治せなくて……。来て貰えますか?
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
ええ、もちろんよ。
マリフェスは、そう言って後ろを振り向くと
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
リム!箱の中に居るのは分かってるのよ!出てきなさい!
と叫びました。
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
出てこないのね。なら、無理やりよ。ルギウゲ・ルギウゲ・スパッカーレ!
リム
リム
全く、無理やりが過ぎるよ君は。
リム
リム
いくらなんでも、僕の周りの物を切っちゃうなんて。
ラウン
ラウン
猫……。猫?!きゃぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁあ、猫が喋った?
リム
リム
お客さん、驚いてるけど?
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
忘れないでちょうだい、私は魔法使いよ。
ラウン
ラウン
あ、そ……そうでしたね。おさがわせしてすみません。
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
じゃ、行くわよ。私の手を持って。
ラウン
ラウン
は……はい。
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
ほら、リムも。
リム
リム
ハイハイ。
マリフェス・ハイーム
マリフェス・ハイーム
ルギウゲ・ルギウゲ・テンポラーレ!