雨宮 七瀬
……ん
私が目覚めた時にはもう遅かった。
私はいつの間にかベッドの上で寝ていた。
ベッドの隣にある棚の上にはご丁寧にマスクと武器が置かれてある。
雨宮 七瀬
……嘘でしょ
莉犬
あ〜!起きたんだぁ!!
莉犬
良かったぁ……(´;ω;`)
雨宮 七瀬
助けてくれてありがとうございます。
雨宮 七瀬
私はもう帰りますんで。
莉犬
ちょっと!!
私がベッドから起き上がろうとした時だった。
雨宮 七瀬
いたっ……!
莉犬
ほら!動かないで!
莉犬
七瀬は腕を怪我してるから!ね?無理しないで?
雨宮 七瀬
う、腕が怪我してても歩けるので帰れます
莉犬
じゃあ歩いてみてよ
私はもう一度ベッドから起き上がった。
しかし足を床につけて立ち上がろうとすると────────。
雨宮 七瀬
!?
足から崩れ落ちるように床に座り込んでしまった。
莉犬
ほらね?だから帰れないの。
莉犬
右足が捻挫してるからこれからは無理に歩こうとしないでね?
雨宮 七瀬
( ˘•ω•˘ )
雨宮 七瀬
じゃあ怪我が治ったら直ぐに帰りますから。
さとみ
それも無理だよ?w
莉犬
さとみくん!
さとみ
これ、何かわかるよね?
さとみくんの右手には……私の発作を止める薬だ。
さとみ
この薬についてるぅとに調べてもらった。
さとみ
結果は出たよ?w
さとみ
お前は2時間に1回、早い時には1時間に1回発作が起きる。
さとみ
帰る途中で1回は発作が起きるはずだ。
さとみ
この薬がないとお前はどうなっちゃうのかなぁ?
雨宮 七瀬
……っ!
雨宮 七瀬
それ、返して!
さとみ
やだ( -∀-)
雨宮 七瀬
なんで!?
さとみ
お前に帰って欲しくないから
雨宮 七瀬
何それ!?とにかく早く返し……
ななもり。
さとみくんはね、七瀬のことめちゃめちゃ心配してたんだよ?
さとみ
な、なーくん……!?
雨宮 七瀬
えっ……?
ななもり。
遠回しに言ってるけど多分さとみくんは七瀬のことが心配だから帰らせたくないんじゃないかな?
雨宮 七瀬
さとみくん……(・∀・)ニヤニヤ
雨宮 七瀬
そんな一面があったとは……w
さとみ
う、うるせぇな!!
さとみ
俺!下でお粥作ってくるから!
さとみ
あとは自分でどーにかしろよ?
雨宮 七瀬
はいはい
莉犬
俺、るぅとくんのとこ行ってくるね。聞きたいことがあるから
ななもり。
ごめん、ホントは付き添ってあげたいとこだけど俺も武器の確認しないとだから
雨宮 七瀬
大丈夫だよ、行ってきなよ
ななもり。
ありがとう
みんなが部屋から出ていった時にふと我に返った。
雨宮 七瀬
え……なんで私こんな呑気に会話してんの?
雨宮 七瀬
ちょ、やばいやばい……父さんに捨てられる……
雨宮 七瀬
どうしよう……
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。