あれから何年がたっただろうか。
私は15歳になった。
私は友達という希望を失いうと同時に生きる意味を失った。
そこから私はただ強くなるしかなかった。
誰にも負けたくなかった。
誰かに認められたかった。
本当なら普通の人生を送りたかったはずなのに、
私は誰よりも強くなりたいという気持ちでいっぱいだった。
私は頭にショットガンを打ち付けながら問いかける。
確かにあのボスは「6人は生きている」といった。
殺してしまったからもう聞けない。
でも、もしかしたら会えるのかもしれない。
6人に合わせる顔がない。
会いたいけど会いたくない。
これからは一人で生きていくと誓ったんだから。
少しでも父に認められたい。
両親を小さな頃に失った私にとって、
父というのは初めてな気がしたからだ。
次の日
無駄に広いアジト。
下の見張り役はとても弱かった。
けれど例の6人はこんなに簡単に殺せるわけない。
私はいつも愛用しているショットガンに、
刃先に毒を塗ったナイフ、煙玉を3つ持ってきた。
次々におそいかかる見張り役をショットガンで確実に殺していく。
何百人といたはずの見張り役もあと2人、
1人を殺して2人目も殺そうとした……その時だった。
背中が凍るような気配。
頭にショットガンを打ち付けられ、
恐る恐る振り返ってみる。
私は言いかけた言葉を飲み込む。
私の顔には毒用のマスクが付けられているから顔は見えない。
さとみくんも私だ分からないだろう。
私はさとみくんがびっくりして言葉を失っているうちに床を蹴って残りの1人を殺していく。
さとみくんは私に連射攻撃を仕掛けてきた。
次々と私を襲いかかる銃弾をかわし技でかわしていく。
攻めの姿勢も崩さず、守りの姿勢も崩さない。
さすがさとみくん……。
私は後ろを振り返って2階にいた男の子に向けて銃弾を発射した。
すると辺り一面が煙に包まれた。
私は煙玉を投げていないはず。
そうなると────────。
両サイドからかかる声に言葉を失った。
負けた。
作戦負けだ。
流石に強すぎる。
発作だ。
タイミングが悪すぎる。
薬を飲もうとポケットを探る。
しかしもう手遅れ。
ポケットから薬を出したところで私は気を失ってしまった。
そして案の定、倒れた時に顔に着けていたマスクが取れてしまった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。