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第1話

初めに。
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2018/12/13 11:58
失礼します、
俺は今、美術室に足を運んでいた。
朱雀高校に入学した俺は、


中学校まで続けていた


美術部に入ることを決めていた。
入学二日目に、


担任の先生に美術部に入ることを伝えると、
穏やかではない口ぶりで、俺にこう伝えた。
担任の先生が言っていたことをまとめると、


こんなふうだった。
1.この学校の美術部は廃部寸前であること

2.美術部には女子生徒が一人いるだけだと言うこと

3.美術部に入った人は半年以内に退部してしまうこと
を伝えてくれた。
それを聞いた俺は、別になんの驚きもなかった。
中学の時の美術部でもそんなような感じだった。美術部には三学年合わせても5人しかいなかった。
さして人数が少ない学校では無かったが、
部長がスパルタに部活の日数を増やしすぎて、
辞めていく人が続出した。
ここの部長は、それ以上のスパルタなのだろうか。
それとも、人が少なすぎて入る人がいないだけか?
いや、先生のあの話だと入る人は居るような口ぶりではあった。
俺は比較的に人が沢山いるところは好きではなかった。
まわりに人が集まるような人間性もないし、
人に戯れて自分を見失いたくはなかった。
部員が一人だろうが二人だろうがさして変わりはしないだろう。
それよりも、廃部の危機ってところが問題だ。
入ったところで廃部になりました。じゃめんどくさいしな。
まぁ今更、今から考えてもどうにもならない。
一度部長の女子生徒に会わなくては何もならない。
そうして俺は、
俺の教室の北校舎とは反対側の南校舎。
第二美術室に向かうのであった。

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