ジミナは救急車に運ばれた。
一緒に同行して付いていくと、医者に呼ばれた。
悔しくて、唇を強く噛むしかなかった。
病室のドアを開くと、色んな管に繋がれたジミナが、いた。
テヒョナの姿と重なる。
そう言ってグクと走ってきたテヒョナ。
テヒョナはもう泣いていた。
家までは、テヒョナが送ってくれた。
それから毎日、学校を休んで面会時間の最初から最後までいた。
最初のころは起きてくれてたけど、眠っていることも多くなった。
私たちは、自分たちの卒業式が終わったあとも、向かうことにした。
校門で待っていたグクが声をかける。
頭を抑えてうずくまるテヒョナに思わず吹き出す。
なんだか、変な感じだ。
ジミナ待っててね。今から行くよ。
早く退院しなよ。
私はもう結婚できる歳ですよ!
ジミナ……早く目を開けてください。
あなたの糸目が、怒る顔が、全部全部、見てみたい。
早く起きてね。ジミナ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。