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第1話

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112
2019/01/19 05:31
瀬戸六花
瀬戸六花
はぁ…
今日もまた聞こえる

右、左、前、後
全方向から声が聞こえる
(○○ってほんとにイキってるよな)

(△△ほんとに嫌い)

(上司がウザイ)




(死んじゃえばいいのに)
瀬戸六花
瀬戸六花
…っ
その言葉が聞こえた瞬間目をつむった

やめて…うるさいよ…もうやめて


私は瀬戸六花

みんなからはりっちゃんと呼ばれている

現在高校1年生
私は人の心が読める

生まれつきなんかじゃない

遡ること3年前

私が中学1年生の時だっただろうか
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クラスメイト
りっちゃん!ちょっとトイレ一緒に行かない?
瀬戸六花
瀬戸六花
うん!いいよ!
(あの子あんな陰キャと歩いてるよ可哀想)
瀬戸六花
瀬戸六花
…え?
振り返ると女子が2人たっていた
今の言葉は私に向けられたもの?
瀬戸六花
瀬戸六花
あの…先程何か言いましたか?
クラスメイト
…は?なんも言ってないよ?
(こいつまじなんなの)
(いきなり話しかけてきたちょー怖いw)
瀬戸六花
瀬戸六花
…えっ
クラスメイト
それじゃあ
2人組は教室に戻って行った
クラスメイト
…りっちゃん大丈夫?
瀬戸六花
瀬戸六花
…うん
クラスメイト
そういえばりっちゃん!新しい本を買ったんだ!
瀬戸六花
瀬戸六花
そうなの!どんな本?
クラスメイト
「心が読める」男の子の話らしいよ!
瀬戸六花
瀬戸六花
…心が読める
もしかして…さっき私が見えたのは…
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あの日以来私は人の心が読めるようになったと思う
親にも友達にも言っていない
今もまた
(この子急に止まってどうしたのかな?)
(こんな所で止まるなよクソガキが)


(邪魔どけよ)
こりゃ…しんどいって言葉じゃ足りないな…

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