次の日の学校
昨日遠藤桜は怪しそうな集団からクスリを貰っていた
それをどう使っていたのか…
彼女の心から聞こえた声…
「明日はあいつだ」
それは誰に向けられた言葉だろうか
そう思いみくの方を見る
彼女は走って教室に入っていった
現在7時30分
私達はみくが宿題を終わってなくて早く来ていた
だから私達以外に誰もいない
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たどり着いた席はみく…羽田美玖の席だった
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横を見るとさっきまでいたみくの姿がない
驚いて前を見ると…
みくは静かに目を閉じ
こう言った
みくの耳からはヘッドフォンが外れていた
聞こえた
みくの心の声
確かに聞こえた
彼女は昨日の施設で見た鉄の棒をみくに向かって下ろしかけた
みくはまた華麗に避け
彼女の背中に回って
押し倒した
そういう事だったのか
彼女の声が聞こえなかった理由
もう1人いるかもしれない
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。