第5話

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2019/08/08 00:47
面接当日。
あなた

失礼します!

居酒屋の店員さん
あ、面接の子?
あなた

はい!

居酒屋の店員さん
ちょっと待っててね。
男の優しそうな人が出てきてくれた。


居酒屋特有の匂いというか、凄い。


なんか、ワクワクしてきた。
近くにあった鏡を借りて髪のチェックしてたら
?「  なに、新しい子なんすか? 」
「  そうだよ  」
関西弁…?


え、ここ、東京だよね?笑
?「  へぇ。」
興味無さすぎだろっ!
って、何も私は言えないのに。
居酒屋の店員さん
あ、こちらへどうぞ!
あなた

はい!

店長さんと思われる人。


名札には たっくん と書いてある。
なんだろ、ニックネームなのかな。
途中、パッと赤髪の人が目に入ってきたけど


よく顔は見えなかった。


そんな人もいるんだなぁって。
店長
はい、じゃあ、面接始めます。
あなた

はい!お願いします。

店長
なら、勤務時間はどれぐらいがいいですか?
あなた

土日は必ず入れます!
平日は授業があるので夜なら行けます!

店長
ここ夜しか開けてないから丁度いいね。
なら、入っちゃって、
あなた

…え?

店長
ここ、人足りてないから
君みたいに入ってくれる子がいて嬉しいよ。
あなた

え!いいんですか?

店長
もちろん。あなたちゃんだね。
あなた

はい!

良かった、やっと入れた。
部屋から出て、店内に行くとまだ開店してない。
後ろ姿の赤髪の人。
ちょっと怖いなぁ…


からまれたらどうしよっ…
店長
あ、裕太 ~ 、紹介する!
赤髪の人。


裕太っていうのかな。
ゴクリと喉を鳴らして待つ。
そして、こちらを見た瞬間。
あなた

ふえっ…

めちゃくちゃカッコイイじゃないですかぁぁぁ!!
中務裕太
なんすか?
店長
こちら、これから働いてくれるあなたちゃん。
じっと見られてなかなか逸らしてくれない。


私、見られるの慣れてない…
あなた

よろしくお願いします。

中務裕太
ん、よろしく。
私の話が済んだらテーブル拭いたりと


凄い熱心に働き始めた。
店長
ごめんね、裕太あんま人と話さなくてね。
いわゆる、人見知りってやつ?笑
あなた

ははぁ、なるほど。

店長
ま、あなたちゃんよりは1個年上だけど
仲良く頑張ってね。
あなた

はい!

先輩なんだ。


礼儀!礼儀!
今日の所は帰っていいらしく、最後に裕太さんに挨拶して帰ろう。
テーブルを拭いている裕太さんに
あなた

谷田あなたです。よろしくお願いします。

すると、私をじっと見て無口なまま。
中務裕太
…俺、裕太。よろしく。
言ったらまた拭きだした。
不思議な人。
中務裕太
いくつ。
あなた

あ、19です。

中務裕太
ふん。
え、それだけ?
あなた

…お幾つですか。

中務裕太
…19。
あなた

え?

中務裕太
遅生まれやから。
プツンプツンと単語喋りだ。


もっと会話続かないかな。


人見知りってこういうことか!
あなた

お疲れ様でした。

そう言うとコクリと頷くだけ。
会話しなよぉぉ!!!


ムズムズする、


はっきり言ってあげたいのにダメダメ。


また、莉子に怒られちゃう。

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