私の目の前にいる人。
それは、間違いなく、赤髪の裕太さん
どこで見てもかっこいい…
否定しようとしたら話が進んじゃって…
裕太さんが亜嵐に話しかけてもなかなか起きない。
ほんと最後の最後まで困ったやつ。
位置情報を見せる。
それは当然距離は近い。
ふわっと裕太さんの香り。
その瞬間、ドキッとした。
…赤色の髪から見える目と私の目が合う。
ヤバっ
私の心臓やばい、もたない。
カッコイイ…
亜嵐を裕太さんはおぶって私の隣を歩く。
てか、会って1日なのに…?
まって、私…今思い出したんだけど…
その前に会ってる気がした。
え!!
私、勘違い??
やばい、そんなことしてた…
恥ずかしい…
もしかして、って思ったけどやっぱ、あれはお客様だったかぁ、
カッコイイひと。
優しい人だけど…
多分、相当な人見知りなんだろう。
会話が弾まない。
私たちの不揃いな足音が夜の道に響くだけ。
…気まずい…なぁ。
そんな中、亜嵐はずっと寝てる。
本当に馬鹿なのかな、
裕太さんが、重っっていったようにきこえた。
やばい、またいらないこと言っちゃった…
気をつけろって、莉子にも言われてるのに…
また、止まる会話。
結構、続いたと思ったけどやっぱ、無理だった。
私、これから裕太さんとバイトやっていけるか
心配になって仕方がない。
亜嵐と一緒にもう一度探そうかなとか思ったけど
なんか、やっぱ、このバイトがしたくて
辞めることなんて出来ない。
ただ、私は横から裕太さんの男らしい横顔を
じっと見てるだけで心が温かくなった行くのがわかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。