第7話

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2019/08/08 00:47
かっこいい…


かっこよかった…


赤髪…


でも、
あなた

冷たい…

キンキンに冷たかった。


あの私を見る視線とか、私と話す会話とか…


凍りそうだった。
今日はとりあえず、家に帰って明日からの出勤に備えよっと。
明日は夜から。


金曜日。
prrrrrrrrrr
カバンの中で震える携帯。
あなた

ん?亜嵐?

亜嵐からで
あなた

もしもし?

白濱亜嵐
あ、あなた?
あなた

うん?

白濱亜嵐
どうだった?面接!俺の練習効いた?
あなた

うん、亜嵐のおかげだよ。ありがと!

白濱亜嵐
なんかやけに素直で…笑
あなた

私だって素直になることはありますよ ~ 。

白濱亜嵐
ずっとそれでいてください。
あなた

あなたの態度次第ですね。

白濱亜嵐
いい子にします。
あなた

頼みますよ。

高校生みたいなくだらない会話。


けど、楽しい。
白濱亜嵐
今どこ?
あなた

電車待ち。

白濱亜嵐
メシ行かない?
あなた

今?

白濱亜嵐
あなたに合わせるよ。
あなた

私、今スーツだから着替えたいな。

白濱亜嵐
なら、着替えてから行こ!
あなた

はいはい ~ 。

結局、亜嵐とご飯に行くことになった。


亜嵐とご飯に行くのは何度かある。


よく誘われて、誘ってた。
いつも払わせてばっかだから今日こそは払わなきゃ。
払うって聞かないんだもん。
でも、優しい亜嵐に甘えちゃう私。


ダメだわぁ…
やっと来た電車に乗り込み、揺られて帰った。
.
あなた

もしもし!亜嵐?

白濱亜嵐
ど?準備出来た?
あなた

うん、出来たよ。

白濱亜嵐
なら、駅待ち合わせね。
あなた

了解。

無難な白のTシャツにデニムのスキニー。


私、そんな服持ってないから


こんな格好しかできない。


最近服買ってないし…
髪型も、耳上に銀色のピンを刺した。


化粧もカジュアルに…って、


早く行かなきゃ…!
急いで飛び出て、駅に向かう。
すると、そこで待つ亜嵐らしき人。


黒の真ん中に柄の入ったTシャツに黒のパンツ。


亜嵐、無駄にイケメンだから…


ほら見られてるのに気づかない鈍感野郎。
すると、私に気づいた亜嵐。
白濱亜嵐
よっ!
私に向かって大きく手を振る亜嵐。


ギャップ…よ!


待ってる時は男らしくてカッコイイのに


今、手振った瞬間、可愛くなっちゃってるよ!?
あなた

よっ ~ 。

白濱亜嵐
乗り気じゃねぇ ~ なぁ!
私の頭をガシッと掴んで振る。
あなた

だって亜嵐だもん ~ 。

白濱亜嵐
不満かよ!
あなた

不満でしかない。

白濱亜嵐
おいこら。
怒らないよ、亜嵐は。


って、悪いことなんだけど ~ 、私の性格上…ね笑
白濱亜嵐
さ、行こ!
あなた

う…?

亜嵐が前で手を出してる。


は?


手繋ぐってこと?
あなた

亜嵐?

白濱亜嵐
ん?
名前を呼んでも手を引こうとしない。
あなた

手…どうしたの?

好きじゃないのにそうやって試されても…ね?
白濱亜嵐
ううん、なんでもな ~ い。
そう言うと私の横に来て歩いた。
不思議だなぁ、亜嵐は。


何考えてるかわかんないだもん。
白濱亜嵐
なに、穴あく。
あなた

不思議だなって思った。亜嵐は。

白濱亜嵐
よく言われる。
あなた

だよね。

残念なイケメン。

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