第13話

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2019/08/08 00:48
いざ、働いてみると大変。
あっちこっちから注文が呼ばれて


これを一人でこなしていたなんて、さすが。


バイトも裕太さんはずっとしてたんだって、


入ってくれる人はいるけどすぐ辞めちゃうだとか。


だから、私が入ってくれてよかったと喜んでくれた。
お客さん
すいませ ~ ん!
あなた

はい!

使用済みのお皿を流しに置いて急いで向かう。
あなた

お待たせしましたっ…ご注文は…

お客さん
あれ!新しい子?
あなた

あ、はい!今日からです。

お客さん
めっちゃ可愛い子!
あなた

えっ、ありがとうございます。笑

サラリーマン4人の机。
お酒もなかなか進んでいて多分相当酔ってる…
お客さん
なになに!高校生?
あなた

いやっ…大学生です。

お客さん
若い ~ 、
お客さん
おじさんにもそういう時期があったよ!
あなた

ははっ。

お客さん
名前…あなたちゃん?
私の名札を見てそう呼んだ。
あなた

はい!そうです。

お客さん
なんか、見てるだけでおじさん元気になる。
あなた

え?

あ、こんなことしてる場合じゃないのに、
あなた

あっ、お客様!ご注文は…

お客さん
なら、あなたちゃんで!
あなた

え?

お客さん
なんてね ~ 、笑
お客さん
ちょっと、からかっちゃ嫌われますよ。
お客さん
だなぁ。
愛想笑いで行くも早く頼めっ…


って、心の奥底では思う私。


抑えなきゃ…
あなた

ご注文は…

お客さん
え ~ 、ご注文したら
あなたちゃん行っちゃうでしょ?
あなた

え、まぁ…はい。

お客さん
やだなぁ。
ついには、私の腕を掴んでサラリーマンの頬に擦り付けてきた。
私は咄嗟に手を引いた。
お客さん
あれ!なんで!
あなた

あのっ…ご注文…お願いします。

怖くなって、早く済ませたいのに…
早くっ…
中務裕太
…谷。
あなた

あ、裕太さん。

裕太さんがひょこっと覗いてくれて助かった…
中務裕太
ええよ、俺やる。
あなた

ありがとうございます。

察してくれたのか変わってくれた…


ああ、優しい。
外に出ると続々入ってくるサラリーマンやOLの人。
やらなきゃ…
あなた

いらっしゃいませ!

なれない声を上げた。
おじさんに擦られた手…


ちょっと気持ち悪いけど仕事仕事、
てか、私、裕太さんに





って、呼ばれた?
名前じゃないの!?

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