第15話

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2019/08/08 00:48
朝も夏と比べて冷えてきたこの頃。


寝癖の着いた頭を起こして洗面台に向かう途中。
たまたま、目に入った時計。
9時50分…
!?
あなた

9時50分!?

綺麗な二度見。


やばいって!!!!!


人生初の大学生での寝坊。


ああ、昨日、なかなか寝付けなかったからだ。


早く明日がこればななんて


ずっと考えていたら眠るにも眠れなかった。
急いで支度をする。


居残りだけば絶対避けたいんだ。


バイト遅れちゃうから。
ご飯も髪の毛も適当。


ご飯は食べず、髪の毛はいつもアイロンで整えるけど


今日は髪をひとつに結んだ。


やっぱ、短いから襟足とかの毛が出ちゃう。


気になる。
いつもと違う髪型だし首元が涼しい。
定期を片手に駅まで走った。
.
あなた

間に合ったぁぁぁ。

横田 莉子
ったく、2分前に入ってくるって凄い。
小森隼
寝坊なんてらしくないね?
白濱亜嵐
まさか…おまっ…バイトの先輩…とっ…
亜嵐が怯えたように口元に手を持ってきてプルプルと震えてる。
あなた

ばかっ!朝から変な妄想辞めてよ。

横田 莉子
ほんとだよ。変態亜嵐。
白濱亜嵐
その肩書きやめてくれ!
俺のイケメンに泥がつく。
小森隼
亜嵐くん、それは友達として引きました。
白濱亜嵐
だ、よな ~ 。
流石の隼に言われてちょっと落ち込み気味の亜嵐。
横田 莉子
あ、バイトどう?やってけそう?
あなた

うん!絶好調。

白濱亜嵐
疑います、僕。
あなた

過保護か!

白濱亜嵐
過保護とっくに超えて防犯カメラ。
あなた

カメラとか、悪趣味…

白濱亜嵐
ちょっと ~ 、やめて ~ ?
小森隼
しゃあないわ、
亜嵐くんそういう趣味やもん。
あなた

え!まじ!

白濱亜嵐
誤解招いてますよ、隼。
いつも通りの楽しい大学生活。


相変わらず莉子と隼はラブラブで見てて微笑ましい。
そんな幸せな時に邪魔してくるのがこの男。
白濱亜嵐
ねぇねえっ、あなたちゃん、
俺らもああやってラブラブする ~ ?
私の肩をつんつんと突っついてくる亜嵐。
あなた

やらないし。

白濱亜嵐
うわっ、冷た。
あなた

亜嵐が悪いんでしょ。

白濱亜嵐
うぅ…
最近、亜嵐のスキンシップが過ぎてる。
別に嫌じゃないんだけど、どうしたんだろって思えてくる。
次のコマ、私と莉子授業だから
行かないと、莉子に伝えて、立ち上がった時。
あなた

えっ、あれさ…

横田 莉子
ん?
白濱亜嵐
なに?
あなた

バイトの先輩だ!

横田 莉子
まじまじ!かっこいいって言ってた人!?
白濱亜嵐
どれだ!!
やばい、なんでいるんだ…?


たまたま一緒だとか聞いてない。


私よりひとつ上なら2年生…
授業被らないかな…
私は裕太さんから目を離すことが出来なかった。

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