軽々しく名前で呼ぶな…
にしても、こんなに冷めるとは…
我ながら恐ろしい。
無自覚の恐怖とはこのことである…
ぶーぶーと異議を申し立てる理仁くん…
と、同窓会の会場である区営のセンターから最寄りである地下鉄の駅が目に入った。
理仁くんは自分の車でしょう?
ふふんっ、同級生達と理仁くんの会話、聞いてたんだから。
一瞬の間を挟んだ後、理仁くんの口から紡がれる衝撃的な一言。
いや、ほぼほぼ理仁の発言は爆弾だけども。
爆発寸前の爆弾だよ、うん。
はっ。移動費っ…
~~
…だってだって、移動費浮くんだもん!
仕方ないと思って欲しい()
赤信号になったので質問してみた。
車が発進する。
助手席から見た理仁の顔が心なしか夕日より赤い気がした。
何故…(鈍感)
1年分の勇気…
流石に盛りすぎでは…?
というか、「もん」とかそのカワイイ系言葉遣いどうにかならないものなのか…
やはり、コイツチャラ男である。
目の前に見えるのは。
そのうち、貴方誘拐罪で逮捕されますよ…
いや、逮捕されればいい()
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。