-Jade said-
はあ、何をしているんでしょう?“行かないで欲しい。行くならついて行きたい”こんな簡単なことも言えないなんて。
そうして、僕達より少し先を歩くアズールが出るのをじっと見つめる。悔しいのを、悲しいのをぐっと堪えて。いつもの笑顔で
そうして、最後の便。少しづつアズールと僕たちの距離が空いていく。
あぁ、行ってしまった。僕たちを置いて、1人で。果たして僕達は乗り切れるのだろうか?アズールのいない空虚と化そうとしているこの1週間を
きっと耐えきれないだろう。だって、1週間であってこれは1週間ではないから。
僕は、いや僕達は知っている。これから始まる“事故”いや“事件”という方が正しいだろう出来事を。
-Floyd said-
オレだってわかってる。この出張が何を意味するか。悔しいけどまた止められなかったんだ。
アズールに渡したあのお守りは、本物ではあるけど、効力があるかどうかなんて分からない。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。