翌日、狭いベットにギュウギュウに寝て
体が痛い
それも幸せだと思えた
「樹」
何をしても起きない樹
これはもうしょうがないので
放っておくことにしている
そっとベットをぬけて
朝ごはんの調達へ実家に
「かあさーん」
母「久しぶり!」
玄関でかあさんを呼ぶと嬉しそうに出てくる
「詳しいことは後で話すからさ、スムージーつくるやつとお野菜ちょうだい」
母「樹くん?」
母にはなんでもお見通しなんだろうな
とりあえず頷くと
母は嬉しそうにキッチンに消えていった
母「あ!フルーツしかない!」
「あら、じゃあバナナでいいよ」
母「ごめんね、2人でスムージー飲みなね?」
ふふふ、と笑って大きな袋を渡してくる
「ありがと」
母に笑いかけ実家から帰った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!