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連と分かれ、私は部屋に向かった。
一応凶器は、連が部屋に置いといてくれると言うから、お言葉に甘えたのだが、やはり足の震えは止まらなかった。
私、由紀先輩を殺したんだ……
涙が溢れ出てくる。
由紀先輩……
私が、私たち人狼陣営が勝って、絶対に生き返らせてみせます………
だから、それまで待っててくださいね……
そんなことを考えているうちに、部屋に着いた。
私は直ぐにベッドに入り、眠りについた。
…
ドサッ(ベッドから起き上がる音)
あ、そっか、私、由紀先輩を殺したから……
そりゃあビックリするよね……
私もビックリしているふりしないと。。
ガチャっ(ドアを開ける音)
そして私は、嘘泣きをした。
自分が最低なことをしているのはわかってる。
でも、私が勝ったら絶対に生き返らせるから……
皆を。
もし自分を犠牲にするとしても___。
こう見えても演技には自信がある。
幼稚園のお遊戯会で、主役をやったことがあって、演劇に興味があったからだ。
でも、嬉しいことに、それを周りは知らない。
瑠花は動揺している。
瑠花、ごめん…………
私は泣き叫んだ。
私がそう言うと、男子達が起きてきた。
連、演技上手だな……
!?
とりあえず、少し村目取れたかな?
この調子で頑張らないと____。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。