第5話

嘘つき
453
2018/05/14 08:37
夏休みも半ばになった。
私は家でゴロゴロしていた。
すると…
携帯が鳴った。
そらちぃ
そらちぃ
こんち!
あのさ。今日撮影手伝ってくれん?
買い出しついて来て欲しくてさ…
ちょっと嬉しかった。
あなた

いいですよ

こう答えるしかない!
この時もう
ただのyoutuberオタクではなかった。
集合時刻に原宿駅の前に来た。
そらの姿は見当たらない。
ちょっと不安になった。
集合時刻から5分ぐらい遅刻して来たそら。
よく見ると残りの3人がいない。
そらちぃ
そらちぃ
ごめん遅れた。
あなた

いいですよ。私もありますから遅刻は。
で今日は何買うんですか?

ドキドキした。
そらちぃ
そらちぃ
買い出しだって?
今日はお休みの日だよ?
だぁーかぁらぁー!
あなたを呼び出したの。
あなた

は?

そらちぃ
そらちぃ
デートだよ❤️デ・ー・ト!
意味が分からなかった。
だって…
そらは
「買い出し手伝ってくれ」って
言った。確かに言った。
ちょっとだけど
イラっとした半面、嬉しい気持ちが片隅にあった
原宿で買い出しって言ったから、
楽に動ける服装で来てしまった。
あなた

こんな服装でごめんなさい…
だ…ダサいですよね…

そらちぃ
そらちぃ
うーん。ダサくはないんだけどねー
なんかあなたにあってないんだよね…
もうちょっとこう…
女子を入れた方がいいかな…
俺的にはな!
そっか…
今日の服装はちょっと男すぎるのか…
そらちぃ
そらちぃ
あ!じゃあ!俺がさ
あなたをコーディネートしてあげるよ!
えっ…
どういうこと?
コーディネート?!少女漫画じゃあるまいし…
そうじゃん!
そらは元モデルでおしゃれさんじゃん!
きっとセンスいいよね。安心だわ…
あなた

いいんですか?

そらちぃ
そらちぃ
いいよ!全然。
その代わり…
アバンティーズには
タメ口でお願いしまーす!
あなた

え…分かった…

アバンティーズにはタメ口という
条件があった。ちょっと嫌だった…
そらは蔓延の笑みで首を傾げながら
こちらを見ている。

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