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第11話

第9話
545
2021/08/25 14:40
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あなたside

今は8月がスタートし始めたばっかの頃。


私にとって人生最後の夏休み....。


何もすることがない。てか、ずっと病室。


一織くんは仕事が忙しそうだから最近私の病室には来ていない。






あなた
あなた
早く会いたいなぁ


まあそんな事言ってもしょうがないか....笑










家族もいないし、いつも病室に1人。

悲しいな。




あ!

最後にしたいことリストとかノートに書いとこうかな....!!




あなた
あなた
よし!


私はノートを開いて、どんどん書き進めていった。




自分でもかなりの量のやりたいことがあってびっくりした。
まあ全部できるか分からないけどね...笑




とりあえず病室から出ることはまあ許されてるっちゃ許されてるから自分で出来ることはどんどんクリアしてこうかなっ



そして書き進めていっているうちに私は眠くなり、そのまま机に顔を伏せて寝てしまった。




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一織side


今日は久しぶりに彼女が入院している病院に訪れた。


久しぶりに会うからとても緊張するし、嬉しい気持ちでいっぱいだ。


そしてエレベーターに乗り、彼女の病室がある階までのぼり、病室の前に着いた。


よし。入るか。

''コンコン''

和泉 一織
和泉 一織
こんにちは
和泉です 入っても大丈夫ですか?





あれ?
彼女の声がしない。





和泉 一織
和泉 一織
あなたさん?
大丈夫ですか?


私は慌てて扉を開けた。



''ガラガラ''








和泉 一織
和泉 一織
あ....


なんだ寝ていただけか。

よかった。


机の上にノートがある......?

和泉 一織
和泉 一織
やりたいことリスト.....?
なるほど
彼女が死ぬまでにやりたいことをこのノートに記入していったと。




私は内容が気になり、ノートを開いてしまった。
そして、彼女のしたいこと1つ1つ読んでいった。

例えば「かき氷を食べたい」とか「焼肉の大食いに行きたい」とかかなり単純な事だった。


和泉 一織
和泉 一織
あなたさんは面白いな

そう呟いた。

そして最後に書いてあったのは









「好きな人を作る」







なるほど''好きな人''か....。


自分はもちろん彼女が好きだ。
しかし相手は私をどう思っているかわからない。



そこが私の中での1番の問題だ。
私は付き合いたい気持ちでいっぱいだ。

い、いっそ本人に聞いてみては!

いやそれは私が無理だ。

あなたさんに好きな人が出来たら私はどうなるのだろう.....。



どうしましょうか....









あなた
あなた
.....あれ?一織くん..?
和泉 一織
和泉 一織
あなたさん!?


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あなたside





あれ?一織くん手に何か持ってる....?










あなた
あなた
私のノート!?!?
和泉 一織
和泉 一織
あ、すみません!!
和泉 一織
和泉 一織
どうしても見たくなってしまい、見てしまいました...
あなた
あなた
そうなんだ

何で見たかったんだろう?笑

一織くん面白いな笑

てか、絶対引かれたよね!?!?

やばい....恥ずかしい....。
あなた
あなた
ご、ごめんね
こんなノート見せちゃって....笑
あなた
あなた
変だったでしょ?笑

私の顔が熱くなってくる。

どうしよう、恥ずかしすぎて、泣きそう...笑




私は一織くんを見た。
丁度ノートと一織くんの顔が被って一織くんの顔が見えないな。
一織くんどんな顔してるんだろう?
絶対引いてるよね...?

さっきから返事ないし.......。




そんなことを考えている時、一織くんが口を開いた。







和泉 一織
和泉 一織
おかしくなんかありませんよ
あなた
あなた
え?
和泉 一織
和泉 一織
だから、おかしくないと言っているんです


その後一織くんが近づいてきて、私の頭の上に手を置いた。

頭に温もりが広がる。




あなた
あなた
一織くん...?
和泉 一織
和泉 一織
....///
一織くんが照れると私も照れるじゃん...。



あなた
あなた
反則....
和泉 一織
和泉 一織
....うるさいです

ああ、この時間が幸せ。




一生終わって欲しくない.....。





そしてまた、一織くんが口を開いた。
和泉 一織
和泉 一織
このあなたさんが書いたノートの内容一緒にクリアしていきませんか?
あなた
あなた
え?いいの...?
和泉 一織
和泉 一織
はい、もちろんです
和泉 一織
和泉 一織
私はあなたさんの力になれたら嬉しいです
あなた
あなた
一織くん....
あなた
あなた
ありがとう!!
和泉 一織
和泉 一織
いえいえ
こちらこそありがとうございます
一織くんはそういい私の頭に置いた手をぽんぽんとしてくれた。







心臓の音があああああああ。








でも一織くん忙しくないのかな?


あなた
あなた
でも、一織くん忙しいんじゃない?
私なんかに付き合ってて大丈夫なの...?
和泉 一織
和泉 一織
大丈夫ですよ
私はあなたのためだったら頑張ります
あなた
あなた
そっか!
ありがとう!

てか、今「あなたのためだったら」って言ったか...?



があああ、反則だあああ。

心臓無くなりそう....。



でも待て....

彼はアイドル。
だから手慣れてるだけか!!!

私の勘違いか.....笑

私のばかああああ!!!!














そして彼は私のノートを持って病室を出た。
なんか、予定を立てたいらしい...。


私のために嬉しいな...。

なんか、お兄ちゃんいないけど一織くんはお兄ちゃんみたい笑


あーあ、楽しみだなぁ。




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一織side






今は寮へ帰宅中。


彼女の頭を撫でてしまった.....。

私からしといてなんだが今思うとかなり恥ずかしい...。
しかもあなたさんの照れていた顔が可愛すぎた...。


なんか、いじめたくなってしまう。


て、待て!私はなんて事を....。





と、とりあえず今年は彼女を楽しませる。







....そして、私も最後にはしっかり想いを伝える。










どうか、無事クリアできますように。

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