放課後
シゲ、今日用事あるから先に帰ってて
うん、わかった じゃあね
バイバイ
あれ?あなたちゃん今日はシゲと帰らないの?
うん、ちょっと用事があって
へーなんの?
それはね…
あなた行くぞ
あっうん!今行く
ごめんね祐也またね!
バイバイ
(なんでまっすーと?)
別教室にて
で、何言いたいことって?
実はさ俺、あなたのことが好きだ
だから俺と付き合って欲しい
…
正直、貴久が私のことを好きなことは知っていたから驚きはなかったけどなんて返せばいいか分からなかった
ごめんね、ちょっと色々なことが起こりすぎて頭の中が整理出来てなくて
もしかしてシゲに告られた?
えっ?なんでそれを…
だってシゲ俺が勉強教えてもらってる時とかみんなでしゃべってるときとかすっげー嫉妬ぶかそうに見てたから それに俺があなたに告白するって言ったときめちゃくちゃ動揺してたんだよだからそうじゃないのかなーって
そうだったんだ
でも俺はいくらシゲがあなたのこと好きだとしても俺は譲る気はねぇそれくらいあなたのことが好きだから
実はまだシゲにも返事してないのだから…
いいよ、いつでも俺のところに来てくれれば
うん、ごめんね本当
いいよ、そろそろ下校時刻だし帰ろっか
だね
こうして私たちは教室の鍵を返し学校を出た
貴久とは途中まで一緒なので一緒に帰ることになった
そして分かれ道で
私こっちだから
うんじゃあね
すると
危ない!
クルッ ギュッ
どうやら後ろから自転車が来てたらしくぶつかりそうになったところを貴久が助けてくれたのはいいのだけど…これってまさかヅカ抱き?!
ったく危ねーだろ気をつけろよ
う、うん
この状態で言われるとめちゃくちゃ恥ずかしい
た、貴久もう大丈夫
俺が大丈夫じゃない
誰かに見られたらどうするの?
いいじゃん見せつければ
何を言っても貴久は離してくれなかったけど
私こういうことはちゃんとお付き合いしてる人としたいのだから離して
そう言うと貴久は私を抱きしめていた手を離した
じゃあね
それだけ言ってその場を去った
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。