第5話

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2021/05/05 07:21
どうも…そんなこんなで荷造りしてるあなたです…
なんかベットやら机やらの家具は母が私の好きな雰囲気を教えて義父さんが色々注文してくれたらしいです…
あなた

(あぁ……怖いなぁ)

さっきから母はルンルンで荷造りしてるのに対して私はのろのろと荷造りをしている
あなた

(とりあえずリュックには歯ブラシとかくしとか……あと勉強道具も詰めて…大好きなぬいぐるみも持っていこう。)

あなた

(本たちはダンボール2箱に詰めて…
あとはmyカップとmy箸か…)

時間はかかったものの引きこもりのせいで荷物は少ないため(ほぼ本)大体は終わった。
あなた

(あとは服……)

しかしそこで私の手は止まった
あなた

………

私は昔は可愛いものが大好きで、オシャレな自分の大好きなコーデじゃないと1日ムスッとしているような子だった。
しかし事件の後からは可愛い服を着ることが怖くなってしまった。
「どうせ私には似合わない」
「私は可愛くないんだから。」
そう自分に言い聞かせてるうちに本当にそう思うようになってしまった。
あなた

(まぁ…いつもの黒1色のパーカーを3枚とジーンズ2枚くらいでいっか……)

これで私の荷物は終わりだ
あなた

お母さん…荷物詰め終わったよ……?

あら、結構荷物少ないのねぇ
じゃあ女性運転手さんで頼んだタクシーがもうすぐ家の前まで迎えに来てくれるからもうお兄ちゃん達の家行ってきなさい。
はい、これ住所のメモ。
いや…展開はや……
あなた

ん…わかったよ…
じゃあお母さん元気で……
またね……?

母とは違う家で暮らすのだからもうなかなか会えなくなるだろう。
まぁ元々母は仕事が忙しく家にも全然いなかったから変わらないといっちゃ変わらないか。
は~い。
お兄ちゃん達と仲良くね?ちゃんと風邪ひかないように布団かけて寝るのよ!
まったく。展開が早いくせにどこまで心配性なんだ。
私はそんなことを思いながら長年私を守ってくれた家を出、2年以上ぶりの外へ出た。
(これで…良かったのよね?
あぁ…あなたの恐怖症が治りますように……)
その頃ーーーーー
プルルルル
プルルルル
はいっ一ノ野です。
あ、父さん?どうしたの?
えっ!もう妹ちゃん来るの!?
やった!うん、こっちは任せて。
絶対に恐怖症を"治してみせる"から。
うん、またね~
電話、父さんから?
うん、そうだよ
〇ーくん、父さんなんやって?
もう妹ちゃん来るって!
ちゃんと妹ちゃんの部屋の掃除した?
おう!○○○と一緒に掃除した!
ピッカピカやで〜
お、ありがとう!
あと妹ちゃんは"男性恐怖症"だからくれぐれも最初は距離をとってね!
仲良くなるためには絶対に怖がらせちゃダメだよ!
わかってるよ〇ーくん。
おう!任せとき!早く妹ちゃん来ないかなぁ…?
ふふっそうだね笑
早く来ないかな…?








私は自分が大きく変わるきっかけの人達がこんなにも待ってくれているとは知らずに不安の中タクシーの中でリュックを抱きしめた―――·····
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