壱馬side
大阪公演。
俺の地元。
大阪出身のメンバーは多くて、近強いパフォーマンスをしようと思える。
俺らの力の入りようを見てあなたと北人が話してた。
なんだよお前ら近いな。
最近思ったこと、俺あなたのこと好きなのかもしれない。
さんざん周りに言われてきたけどやっとわかってきた。
遅いですかって思うけど遅くないよな。
さすが弟って言いたいくらい俺を見てる慎。
さすがにバレてたか。
LIVEの時間が近くなり、みんなでの円陣に。
俺とあなたはいつも隣で、反対隣は慎。
北人とか翔吾じゃなくて安心だけど。
円陣が終わってあと少しと言う時、俺がいつもやることがある。
あなたとのハグ。
メンバーみんなともやるけどこれは本番直前にやること。
これはお互いの気合い入れであって、別に変な気持ちはなかった。
最初は。
今はどうかはなんて言えないけど。
最初からライバル視しててお互い負けないように頑張るみたいな意味。
そうしてみんなでステージにたった。
今日のLIVEは割とあなたと絡んだ。
正確に言うと慎とあなたか。
かずあままこ。
ファンにそう叫ばれることが多かった。
楽屋に戻れば楽しかったと言うメンバー。
もちろんそれだけじゃなくて改善点も話あったりする。
帰る準備をする前に時間があったからみんなで話してた。
話題は方言。
出身地がそれぞれバラバラだからこういう話は盛り上がる。
ここで素をちょっと見せるのがあなた。
天然を隠し持っているあなたはどこの県にも方言があると信じ込んでる。
標準語が方言って言うなら全部の県だけど。
頑なに否定するけど陸さんと同じくらい。
メンバーで方言クイズをすることになった。
沖縄とか1番意味わかんなくてみんなで楽しんでた。
北海道も割と沖縄に負けてない。
まあ意味は教えてくれたけど。
あなたは翔平と絡み始めて楽しんでた。
可愛い笑顔するな。
なんて。
小さい声で言ったから誰もきいてないよな。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。