樹side
立て続けにやってくる誕生日。
今日は俺、藤原樹の誕生日。
みんな、昂秀みたいに扱いは雑じゃないから祝ってくれた。
でも、文句を言う人がいたんです。
最初の頃からあなたさんと話してた方だからあなたさんも俺には結構心開いてると思う。
少なくとも壱馬さんに対してみたいにツンツンはしてこない。
たまにあるけど。
あなたさんに避けられてる北人さん。
それを見てちょっと笑ったらプレゼント返せって。
みんなこの時期それ言うんだ。
学んだ。←
何言ってんの、馬鹿じゃないの。
とまでいうあなたさん。
不機嫌だな。
飲み物買う時に何かあったのかな?
TAKAHIROさんに溺愛されてるあなたさん。
こっちからすると羨ましい限りだけど。
ああたしかに、と納得するメンバー多き。←
18日にあなたさん、23日に翔平、27日に健太さん。
人のこと言えないじゃないですか。
それを言われたあなたさんは焦ったのか、ちょっと早口になった。
それに顔も赤くなった。
ツンデレだからなあ…
間違えたことにさらに恥ずかしくなってきたのか、あなたさんは翔吾さんの後ろに隠れた。
翔吾さんの後ろから顔を出して命令をするあなたさん。
身長が女の人だけあって1番小さくて、160cm。
女の人の中では大きい方かもしれないけど、この中だと小さい。
だから余計可愛く見える。
壱馬さんと北人さんはあなたさんを好きだから翔吾さんに嫉妬してるわけで。
なんか見てて可哀想になってきた。
翔吾さんが。←
そう言って俺は翔吾さんから引き剥がした。
壱馬さんと北人さんは俺にぐっとサインを送ってきた。
気づいてないんですね、俺があなたさんに触れてるの。
いつもだったらそれだけで怒るのに。
あいつら締める。←
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。