LIKIYAside
2016年。
俺たちの2回目の武者修行が始まる頃。
メンバー全員がHIROさんに呼び出された。
コンコン
少し緊張感を持ち、部屋に入った俺たち。
驚くのも無理はない。
だって、この前このメンバーが正式メンバーって言われたばっかだ。
よっぽどなことなんだろう。
俺たちは加入する人がいるという言葉を聞いてわくわくした。
どんな男の人が来るんだろうと。
HIROさんが呼んだと同時に開いた扉。
その扉から姿を現したのは、ダンスのうまそうな男の人…
ではなく。
すらっとしたスタイル、華奢な体に見える、
女の子が立っていた。
HIROさんはどうだとでも言うかのような顔で俺たちに紹介してきた。
女の子らしい高い声で言った。
こんな子がRAMPAGEという名に似合うようなダンスを踊れるのかな…
俺たちは暴れ回るという意味が込められている。
この子はどっちかって言うと…
いや、完全にE-girlsさんだ。
アメリカ?
本場じゃん。
少し興味が湧いた。
どんなダンスをするのか。
スタジオに移動して、彼女のダンスを見ることに。
わくわくなメンバーもいれば、不満そうなメンバーもいる。
流れてきた曲に彼女は華麗にステップを踏む。
これは…
驚くべきものだった。
女の子なのにRAMPAGEという名に似合うようなダンスで。
RAMPAGEの中でもトップクラスの実力なんじゃないかと思うくらい。
その中でもステップの踏みが上手い。
これは…シカゴかな。
KRUMP、HIPHOP…
色んなジャンルのメンバーがいる中で、シカゴは新しかった。
俺たちはあっけに取られていた。
正直見下してた。
なんか…悔しいな。
HIROさんの言葉を無視して彼女が言ったのはその言葉。
トゲのあるような。
言った相手は壱馬。
トゲトゲした言葉。
その言葉だけ行って去っていった彼女。
その場が凍りついた。
新メンバーは嬉しいけど、
この先が思いやられる。
あんなにトゲトゲした子なんて触ったらチクッとするからな。
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つい最近、"白雪姫は嘘つき"を出したのにまた新作です😂
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見てくれたら嬉しいなって感じです!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。