壱馬side
岩さんが言った言葉、想像を遥かに超えた事だった。
あなたが病気…?
しかも心臓…?
嘘だと疑いたかった。
けど、今思い返せば、あなたの行動全てが岩さんの言ってる言葉を肯定していた。
嘘だと信じたいけど…真実なんだ。
なんで俺は気づいてやれなかった?
今までずっと様子変だったのになんで聞かなかった?
嫌になるくらいに自分を責めた。
その一言で俺は咄嗟に体が動いてた。
あなたのとこに一生懸命走った。
あなたはどこにいんだよ。
あなた、お願いだから無事でいてくれ…
見つけたあなたは、意識は朦朧としてて、壱馬と俺の名前を呼ぶだけ。
こんなの、いつもと違うだろ、
いつもだったら…
救急車に運ばれたあなたは、いつものあなたじゃなくて。
現実だと受け止めたくなかった。
救急車に乗ってる時は生きた心地がしなかった。
病院につくなり、手術室に連れていかれるあなた。
赤くなった赤いランプ。
俺はどれぐらいそのランプを見つめただろう。
HIROさんも来て、RAMPAGE全員とHIROさんであなたの手術が終わるのを待った。
岩さんと臣さんはしごとにむかったらしく、おわらせたらすぐくるとのこと。
お願い、あなた、助かってくれ…
数十人の目線に赤いランプは負けたのか、赤いランプは赤をなくした。
先生に案内されて、HIROさんと俺とLIKIYAさんと陣さんでいった。
先生から説明されたことは驚きが隠せないものだった。
小さい頃から…?
なんだよ、そんなの聞いてねえよ。
小さい頃から心臓が弱かったってことか?
それを今でも続けてるあなた。
小さい頃から心臓が弱いなんて…
でも、ダンスやり続けたのは、すごいな。
最近再発…
心臓が弱いと再発が起こる。
そんなのわかってた。
でも、あなたは痛くても踊りたくて無視をして踊り続けた…
ばかかよこいつわ。
我慢しすぎだろ…
心臓なんて絶対辛いだろ。
意地でも行かせる。
忙しくても、自分が忙しすぎて辛くても。
あなたがいなくなることより辛いことなんてないからな。
先生からの説明を終えて、みんなのところに戻った。
みんなの顔が青ざめてて。
心配してる顔で、泣きそうな顔をしてる奴もいる。
ああ、あなた、こんなに愛されてんだな。
岩さんは今まで色々あって、仲良くなった時に言われたらしい。
私、心臓弱いんです。
と。
岩さんはその時はびっくりしたらしい。
それと同時にあなたは、病院に最近行ってないことも話したらしい。
岩さんはいじでもつれていこうとしてけど、あなたが動かなかった。
あいつは…なにがしたいんだ。
臣さんがその言葉を言った時、後ろからGENEさんもきて。
玲於さんがすごい焦ったような顔をしてる。
あなたは、玲於さんにとって、妹みたいな存在。
女なのにKRUMP踊れるし、玲於さんに結構懐いてた。
すぐそこに行こうとした玲於さんを止めた亜嵐さん。
玲於さんは今にも泣きそうな顔をしてて。
亜嵐さんの言葉がほんとにその通りだと思った。
俺は今この状況を受け止めてあなたが治るように支えていかなきゃいけないんだ。
いつまでも悲しんでないで、
亜嵐さんは玲於さんを安心させるように、優しい声でそう言った。
病室に案内されて、部屋に入ると、あなたはいつもと違くて。
当たり前なことかもしれないけど。
でもやっぱり…
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なんだかちょっと重くなったような…?
主人公どうなっちゃうのって書いてる私も思ってます🤤
次回をお楽しみに!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。