私は1人だから問題は無い。
そう言った
その時に過去を思い出した
母から突然に言われた言葉
そのときは小さいときだからなんの意味も分からなかった。
でも…今ならわかるんだ。
そう母と父は仲はあまり良くなかった
父は酒によく溺れて母は仕事を必死にして
唯一の救い
それが母
母が帰ってくると私はすぐ玄関へ行き
そう言うのが日常だった
すると母は
と。優しくほほ笑んでくれる
そんな日常を繰り返してた
ある日
そのときは知らなかった
母が。
病気だと言うことを
私に心配かけさせないため
私が高校生のときに母が亡くなったと知った
毎日毎日母を思い出しては泣いていた
相変わらず父は私を見なかった
ただ変わったこと
わかってた、仕事だと
でも
帰ってくるのが、遅い
すると、母の部屋から
“遺書“が見つかった
私は読んだ。お母さんが残したもの、母の言葉を見たくて。
そこには
父のこと、仕事のこと、私への思い
いろんなことがあった。
お母さんはそれを見ててくれてたかな
…
そう思いながら私は寝た
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。