第3話

過去へ
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2020/12/05 18:25
私は1人だから問題は無い。
そう言った
その時に過去を思い出した
夢主様
夢主様
お母さん…?
母。
母。
ごめんなさい。またいつか会えると信じてるわ。
母から突然に言われた言葉
そのときは小さいときだからなんの意味も分からなかった。
でも…今ならわかるんだ。
夢主様
夢主様
お母さんは、家出したんだなって
そう母と父は仲はあまり良くなかった
父は酒によく溺れて母は仕事を必死にして
夢主様
夢主様
私はよく1人だった
夢主様
夢主様
父は私を見ない
夢主様
夢主様
構わない
夢主様
夢主様
興味を持ってくれない父だった
唯一の救い
それが母
母が帰ってくると私はすぐ玄関へ行き
夢主様
夢主様
おかえり!お母さん!お疲れ様!
そう言うのが日常だった
すると母は
母。
母。
ありがとう。今からご飯作るからね
と。優しくほほ笑んでくれる
そんな日常を繰り返してた
ある日
母。
母。
夢主様
夢主様
母が悩んでいるところを見かけた
そのときは知らなかった
母が。
病気だと言うことを
夢主様
夢主様
これで繋がる
夢主様
夢主様
母が出ていった理由が
夢主様
夢主様
なんで言わないで出ていったのかもわかる。
私に心配かけさせないため
夢主様
夢主様
私に心配かけさせたくないのはわかる。
夢主様
夢主様
でもどうして行ってしまうの?
夢主様
夢主様
いなくなる方が辛いんだよ
夢主様
夢主様
ーねぇお母さんー
私が高校生のときに母が亡くなったと知った
夢主様
夢主様
…お母さん、会いたいよ。ねぇ。お母さん
毎日毎日母を思い出しては泣いていた
相変わらず父は私を見なかった
ただ変わったこと
夢主様
夢主様
父も良く家に居ないこと
わかってた、仕事だと
でも
帰ってくるのが、遅い
夢主様
夢主様
父は酒をやめ、仕事へ
夢主様
夢主様
帰ってくるのは私が寝ているとき
夢主様
夢主様
眠くなくて起きてたとき、私は母の部屋に行った
すると、母の部屋から
“遺書“が見つかった
私は読んだ。お母さんが残したもの、母の言葉を見たくて。
そこには
夢主様
夢主様
お母さんの全てがあった
父のこと、仕事のこと、私への思い
いろんなことがあった。
夢主様
夢主様
私は母の遺書を読んでから変わった
夢主様
夢主様
誰にも心配かけないように元気いっぱいに振舞って、家事もして、バイトも沢山して
夢主様
夢主様
いっぱいいっぱい努力した
お母さんはそれを見ててくれてたかな
夢主様
夢主様
そう思いながらも生きる毎日だった
夢主様
夢主様
なんで今過去なんか思い出すんだろ
そう思いながら私は寝た

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