健人から薬を受け取りずっとキミに
どうやって薬を飲ませるか考えていたら
空はもう暗く夜になっていた。
薬を飲ませる練習をしてみた
1人でずっと練習をしていて
いつの間にか寝ちゃってたらしく
空には朝日が昇っていた。
時計を見てみると朝の7時30分
俺は急いで顔を洗い歯磨きをし
服に着替えちゃんと薬を鞄の中に入れ
急いで家を飛び出した。
駅に着いたのが7時45分。
ほんとギリギリだった。
今日もキミがいるか辺りを見回しても
キミの姿はなく落ち込んでいると
女の子が辛そうにベンチに座り込んでる姿が
みえた。
その顔をよくみたらキミだった。
俺はすぐキミの所に駆け寄った。
声をかけてあげると
キミは顔をあげ
と、応えた。
初めて聞いたキミの声。
すごく可愛い声だった。
俺にだけ向けてくれた笑顔
何だか胸がドキドキして鼓動がだんだん
速くなるのがわかった。
薬をあげるのは今しかない!と思った俺は
キミに頭痛薬だと嘘をついてしまったんだ。
俺は急いで自動販売機で水を買い
キミに薬と水を渡した。
キミはありがとうございます!といい
何にも疑いなく薬を飲んでしまった。
ほんとにこれでいいのか?なんて
思ってるうちにキミは眠たそうな顔をし
はじめた。
そういった途端
キミはベンチで寝込んでしまった。
ちょっとパニクってしまい
冷静になって考えた結果
俺の家に連れて行くことにした。
家に戻りベットの上にキミを寝かせて
毛布をかけてあげた。
色々、嫌なことばかり考えてしまう。
でもキミが目覚めたらもう
俺のこと好きになってるんだよね?
早く目覚めてくれないかな?って
思いながらキミの事をずっと見ていた。
-2時間後-
またいつの間にか寝てしまっていた。
キミの方を見てみると気持ちよさそうに
まだ眠っていた。
なんて言ってるうちにキミは目を覚ました。
俺は落ち着いて冷静にキミに話しかけた。
そう言ったらキミは笑顔で
やっぱり健人が作ってくれた
この薬はほんとなんだ。
改めて健人の凄さを実感した
なんて可愛く言うもんだから
俺はキミを抱きしめてしまった。
冗談交じりでキミに聞いてみた
○○っていう名前なんだ。
可愛い名前。キミにぴったりだ。
初めてキミの名前を知った日。
初めて○○の声を聞いた日。
初めて○○の笑顔をみた日。
初めて○○を抱きしめた日。
それに、今日○○と彼氏彼女になった日。
○○には申し訳ないけど俺はやっぱり
○○のこと好き。大好き。
もう絶対離さないし
もう絶対他人なんかにさせない。
俺達はずっと一緒だよね。
てか、ずっと一緒にいるし○○のこと
ずっと離すきなんか1mmもないし。
今日、俺の中で何かが狂い初めた日でもあったのだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。