第8話

はち
21,384
2019/09/21 10:35
ななもりside











俺は、歩幅の小さい彼女に合わせて歩いた。


あなたは何も考えずに歩くから、


いつ躓いてしまうかと、心配しながら歩いた。







































あなた
遠くからなのによく私だって分かったね
七森 颯太(ななもり)
だって小さかったから
あなた
……



















































歩道にあるブロックに上ったり下りたり。


お願いだから変な事しないでよ。


すっ転んで怪我しても知らないから。俺。

























































あなた
…っわ、
七森 颯太(ななもり)
…ほら、危ないから降りて






















































少しよろけた咲良。


ああもう。本当に勘弁して。


すると、


間を置いてから咲良は言った。








































































あなた
なーくんは、私のお兄ちゃんみたいだね
七森 颯太(ななもり)
……
あなた
なーくんがお兄ちゃんだったら良かったのに
七森 颯太(ななもり)
………。













































.....もう、


咲良がそういう事言う時点で、






















































七森 颯太(ななもり)
勝手に思ってればいいよ






































咲良は、俺の事を


”その程度”の見方でしか見てないんだ。






















































あなた
そしたら、毎日勉強教えて貰えるでしょ?
七森 颯太(ななもり)
毎日?そしたら僕にやつれるね。ストレスで
あなた
ええ?!じゃあダメだ!!
七森 颯太(ななもり)
…面白いねあなたって























































そこらへんの感性鈍い。咲良。






どうせ咲良にとって俺は、


家が近くて


ただちょっと親しい高校生なんでしょ。














































あなた
なーくん、これ以上痩せたらダメだよ
七森 颯太(ななもり)
…それあなたが言う?
あなた
私は分かってる
七森 颯太(ななもり)
バカなの?
あなた
本当だよ!お腹とかさぁ!
七森 颯太(ななもり)
じゃあ見せてみなよ
あなた




























俺は咲良にとって、


まだ浅い存在なんだと思う。きっと。












































七森 颯太(ななもり)
太ってるかどうか、俺が見てあげる


































今でも、結構頑張ってるつもりなんだけど。


俺。






































あなた
いやいやいや…!!恥ずかしいでしょ…!
七森 颯太(ななもり)
俺は別に
あなた
私が!
七森 颯太(ななもり)
へー




































まぁ































七森 颯太(ななもり)
恥ずかしがるとか、余計見たいね

























長期戦になるのは覚悟してるけどさ。














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