第34話

さんじゅうよん
11,623
2019/11/15 12:00
あなた
そ、そろそろ起きよう?




















この体制はちょっと持たない。


私の心臓が。









































七森 颯太(ななもり)
いいじゃん。このまま寝る
あなた
だめだよ!朝だよなーくん!
七森 颯太(ななもり)
寝る
あなた
だめ!!
七森 颯太(ななもり)
俺、病人なんだけど?
あなた
嘘じゃんそれ!!
七森 颯太(ななもり)
………































中々起きてくれないなーくんから、


覆いかぶさる布団をかばっと剥ぐと、




























あなた
……あ、すいません…
























とても素晴らしい勢いで睨まれた。


そして再び私は静かに


なーくんに布団を掛けた。


































あなた
……、寒い…
























もそもそと動くなーくんは少し可愛かった。


思うだけ思うだけ。絶対に言わない。



































あなた
なーくん、寝るんだったら制服脱いだ方がいいよ























篝火高校の男子制服は学ランだ。


それはなーくんがいつも


着ているから知ってる。
















































七森 颯太(ななもり)
………

























.....。


何故か、ジッと見られる私。


































七森 颯太(ななもり)
……、意味深だね?





















大人っぽく笑われて、そう言われた。









































あなた
?………うん?





































何が意味深なのかわからない。


理解力無くってごめんなさい。






























































七森 颯太(ななもり)
…あなたはお子様だから理解できないね。
あなた
……?はい
七森 颯太(ななもり)
何も無い
あなた
あ、はーい





























はい、呆れられました。


今日のなーくんも私に対して通常運転です。












































七森 颯太(ななもり)
はー…めんどくさ























そう言いながら、


制服の第一ボタンから器用に外すなーくん。


長くて細い指に、


私は何故か凝視してしまった。











































あなた
……わ、




























不意に、


制服を脱いで、ワイシャツになった。















































あなた
初めて…見た…










































私は、なーくんのワイシャツ姿は初めて見る。




















































七森 颯太(ななもり)
?…なに?
あなた
いや…ワイシャツ姿もかっこいいね…みたいな
七森 颯太(ななもり)
………そう































言うのが恥ずかしくて、顔は伏せる。


と、そんな時、






































七森 颯太(ななもり)
もっと近くで見てもいいよ?



















妖しく目を細めて言った。































七森 颯太(ななもり)
あなた限定でね


































なーくんに手を握られると


逃げれなくなるって最近気づいてきました。
































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