第3話

さん
34,221
2019/09/14 04:36
ななもりside























七森 颯太(ななもり)
あなた





















俺は今、目の前の彼女に声をかける。







































あなた
……
七森 颯太(ななもり)
……






































そして今、無視をした彼女にイラッとした。





















































七森 颯太(ななもり)
…無視?
あなた
え?…あ、ごめん聞こえなかった
七森 颯太(ななもり)
ふーん?
あなた
ごめん何て言ったの?
七森 颯太(ななもり)
…別に
あなた
えー…





















































2人だけの部屋はとても静かだ。


それもあなたが問題を必死に解いている


俺は、ただペンを走らせている


彼女を見つめるだけ。


見えるのは瞬きをする目と


その度に揺れる睫毛と
















































七森 颯太(ななもり)
あなた








































俺と同じ色の、ふわりと伸びた艶のある髪。



















































あなた
はい今度は無視しないよ。何?
七森 颯太(ななもり)
…。別に
あなた
ええ…また?
七森 颯太(ななもり)
いいから早く終わらせて
あなた
(呼んだのそっちじゃん)
七森 颯太(ななもり)
何?睨まないでよ
あなた
なんもないです























































一瞬振り向いて、向けられた大きくて丸い目。












































七森 颯太(ななもり)
あなた








































もう一度見たいって思える君。




















































あなた
七森 颯太(ななもり)
無視?
あなた
どうせ別に、でしょ
七森 颯太(ななもり)
あなた予想下手だね
あなた
えぇ…





































からかったら、眉毛を下げるあなた


俺の事、真っ直ぐ見てくれるの知ってるよ。


































































七森 颯太(ななもり)
ねぇあなた














































何回呼んでも、


ちゃんと毎回振り向いてくれるのも知ってる。













































あなた
もーーーー。なにー
七森 颯太(ななもり)
早く
あなた
え?


































そんな、俺に優しい君をさ、












































七森 颯太(ななもり)
早くして。俺を暇にさせないで





































意地悪するの、結構楽しんだよね。
































































あなた
早くって言われてもさぁ、終わらない。
七森 颯太(ななもり)
終わらないじゃなくて終わらせろ
あなた
…はい
七森 颯太(ななもり)
よし























ちょっと強めに言うと聞き入れちゃう所とか。


あなたは、俺をどう捉えてるわけ?





















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