第13話

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2018/11/08 22:24
私はやっと北斗心軒を出て、外に出た。



あなた 今度はどこに行こうかな~?



ふと横を見ると、ペンギンのような謎の生き物が、
『こんな人見なかった?』
と書いてあるプラカードをかかげていた。


誰か探しているのかな……?



その謎の生き物は長い黒髪のカツラを被って……


ん?カツラ?



あなた)あの、もしかして桂?さん?を探しているんですか?




『そうですけど、あなたは誰ですか?』



まあ、そうなるよね。



あなた)私はあなたです。さっき北斗心軒ってとこで見かけましたけど逃げました。



『そうですか。』



???) おお、エリザベス。そこにいたのか。



『桂さん!!』



桂小太郎) おお、あなた殿もそこにいたのか。また会ったな。



あなた)ん?あ、桂さんでしたか……?また会いましたね??



私が語尾にクエスチョンマークを2つ付けたのは、さっきの桂さんとは全く違っていた。




桂さんは、黒い長髪をゆるく結んで女の着物を着て、少し化粧をしていた。



あなた)桂さん女装してるんですか??



桂小太郎) そうだ。今の俺はヅラ子だ。これなら真選組にも見つかりにくいだろう。


あなた)なんで真選組から逃げてるんですか?



桂……いやヅラ子さんは、私に話してくれた。

ここ江戸はかつて「侍の国」として栄えていたが、突如天人が襲来してきて、ここを勝手に占領してしまった。
それに抵抗した我々は天人と戦うために「攘夷戦争」をおこした。
圧倒的な戦力で我々は大敗。幕府は天人の言いなりとなってしまい、戦争でわずかに生き残った人は追われる身となったということを。



あなた)じゃあ、桂……あ、ヅラ子さんはその攘夷戦争の生き残りなんですね?



桂小太郎)そうだ。今でもこの国を壊そうとする攘夷志士はまだまだいる。幕府にとってはそりゃあまずいだろう。
ところであなた殿、俺の友人に会いに行かないか?



あなた)行きたい!

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