無一郎side
あなたは僕の事が嫌い?
そんな事をずっと考えていて
あなたが帰って来たのにも気づかなかった
あなたはいつも通り
優しく微笑んでいる
だけど僕は
今はそんな表情見たくなかった
そして
あなたを押し倒していた
何も考えきれなくなって
思っていた事が口から出ていく
違う…
こんな事言いたいんじゃない
本当は_
月に照らされたあなたの涙を見て
ようやく我に返った
あなたの手首には
僕が握った跡が残っている
ずっと心の奥底に閉まっていた気持ち
これだけは言ってはいけないと
心に固く誓ったはずなのに
震えた声と共に
頬に痛みが走った
あなたの目からは
大粒の涙が後から後から零れている
あなたはそのまま部屋に閉じこもった
こんなはずじゃなかったのに
どうしてこんなに
気持ちがすれ違ってしまうのだろうか
何が正解か分からないよ
NEXT_
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。