第70話

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2020/05/08 07:41
分からない
お前はおかしい
あなた

そうかもね

無一郎に会ってなかったら

きっと私はこの人たちを身殺しにしてる

だけど無一郎のおかけで

色々と変われたから
無一郎
無一郎
霞の呼吸 伍ノ型
霞雲の海
……っ
お前…何故だ?
何故そんなに笑っていられる?
何でだろう 分からない

鬼の標的は私

怖くて仕方ないはずなのに
あなた

母様たちが言ってた
“笑顔は何よりの力”だと

…そうか
なら本気でいくぞ
一瞬で鬼は

その場から姿を消した

気配がしない どこにいるの?
無一郎
無一郎
あなた、気をつけて!
あなた

うん

ここだ…!
あなた

無一郎…!

無一郎
無一郎
うっ…!
無一郎の背後から現れたかと思うと

赤い血が飛び散る
あなた

そんな…!

良かった…

まだ息はある だけどこれ以上は_
無一郎
無一郎
大丈夫…まだ…
あなた

…駄目だよ

もういい…もういいの

これ以上貴方が傷つくのは耐えられない

私だって貴方を助けたいの
あなた

ここで休んでて

無一郎
無一郎
あなた…?駄目だ
そんな事許さない!
私はね 無一郎

もう覚悟は十分出来てる

この命が枯れる前に

貴方たちの力になれるなら

それは何よりの名誉
あなた

大丈夫
私、行くよ

無一郎
無一郎
……
お前で最後だ
私は護ってみせる

無一郎も 桜咲の2人も

それが母様たちから託された

最後の望みだと思うから
あなた

桜の呼吸 終ノ型

父
『いいかいあなた…この力は』
母
『大丈夫、貴方なら』
母様 父様

2人の願い通り 私は護る為に

この力を使う

例え私の全てを犠牲にしても
あなた

桜流し

ぐはっ!
その桜は

まるで私の命を削っていくように

舞いながら散っていく
あなた

…綺麗

無一郎
無一郎
あなたーーー!
貴方を護れた

これ以上の幸せなんて

私は知らない

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