2人の亡骸があるところに座って話をする
こうしていると本当に母様たちがいるようだった
私、あの頃より逞しくなったよ
鬼殺隊として活躍する姿を
母様たちにも見せたかったな
無一郎の事も紹介したかった
この人が私の恋人だよって
凄く優しい人なんだよって
2人がいなかったら
きっと今この場所に私はいない
あの時、2人が生きる希望を与えてくれたから
無一郎っていう大切な人に巡り会えた
私は今幸せです
どんなに時がたっても
この寂しさが埋まるわけじゃない
こうして会いに来ているけど
これで満足出来るわけない
無一郎には付き合ってから1度も
私の事について話したことがない
怖いの
見放されそうで…まだ勇気が出ない
母様たちのお墓にさよならを告げる
ここに来ればいつでも2人が待っている
家に帰れば無一郎もいる
少ししか離れていないのに
無一郎の事が気になる
どうやら私はかなり
無一郎という沼に溺れているようだ
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!