第8話

🌸
1,983
2020/03/25 15:58
あなた

私ね、15になったの
それでね…

2人の亡骸があるところに座って話をする

こうしていると本当に母様たちがいるようだった
あなた

鬼殺隊に入ったの
この力を誰かに使えるように

私、あの頃より逞しくなったよ

鬼殺隊として活躍する姿を

母様たちにも見せたかったな
あなた

それにね、大切な人も出来たの

無一郎の事も紹介したかった

この人が私の恋人だよって

凄く優しい人なんだよって
あなた

父様、母様…ありがとう

2人がいなかったら

きっと今この場所に私はいない

あの時、2人が生きる希望を与えてくれたから

無一郎っていう大切な人に巡り会えた

私は今幸せです
あなた

でもやっぱり逢いたいな…

どんなに時がたっても

この寂しさが埋まるわけじゃない

こうして会いに来ているけど

これで満足出来るわけない
あなた

ねぇ…いつか無一郎に話せる日が来るかな
無一郎は私の事分かってくれるかな

無一郎には付き合ってから1度も

私の事について話したことがない

怖いの

見放されそうで…まだ勇気が出ない
あなた

じゃあそろそろ行くね
…私の事見守っていてね

母様たちのお墓にさよならを告げる

ここに来ればいつでも2人が待っている

家に帰れば無一郎もいる
あなた

何してるかな

少ししか離れていないのに

無一郎の事が気になる

どうやら私はかなり

無一郎という沼に溺れているようだ
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