第6話

4話
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2020/08/24 12:03
夢主ちゃん
夢主ちゃん
みんな!!




突然、全員に聞き馴染みがある、鈴の転がるような優しい声が頭上から降ってきた。





それに気づいたぬらりひょんが上を見上げると________。







ケータ
ケータ
ウィスパー!!ジバニャーーン!!
イナホ
イナホ
USAピョーンっ!
夢主ちゃん
夢主ちゃん
コマさん、フユニャンっ!!




自分が一番関わりを避けていた、
『人間』
が、謎の布に乗ってこちらに近づいてきていた。





ジバニャンとUSAピョンは泣きながら名前を呼ぶ。



ジバニャン
ジバニャン
ケータ!!(泣)
USAピョン
USAピョン
イナホー!!(泣)



フユニャンとコマさんも喜びに声を上げる。




フユニャン
フユニャン
あなた!
コマさん
コマさん
あなたちゃんズラ〜!久しぶりズラ〜!




そしてウィスパーは、ケータとあなたが来てくれたことから号泣しながら瓦礫の影から出てきた。





ウィスパー
ウィスパー
ケータくん!!あなたちゃん!!助けに来てくれたんでうぃ__________



言い終わらないところで、ウィスパーは触手に強く巻きつかれた。







そのおかげで2つの目ん玉がポロリと・・・←





ぬらりひょんは忌々しげに呟く。




妖怪ぬらりひょん
妖怪ぬらりひょん
何故・・・
ここに人間が・・・!
ケータ
ケータ
あれが、みんなの言ってたぬらりひょん議長・・・?
夢主ちゃん
夢主ちゃん
なんかみんなの言ってたことがわかる気がする・・・()
イナホ
イナホ
ムチャクチャ強そうですね〜!




ケータとあなたは冷や汗を垂らしながら言っているが、イナホは相変わらず能天気な事を言う。





「勝ち目がない」と瞬時に悟ったケータは、わざとらしく笑顔を作って片手を振った。




ケータ
ケータ
じゃーねーみんながんばれー!
よーしここはひとまず帰ろー!←
夢主ちゃん
夢主ちゃん
ちょ、ケータくん!?



焦るあなたの後ろからイナホは身を乗り出し、
ケータに詰め寄った。





イナホ
イナホ
えぇーーーっ!?
何いってるんですか!【セラピアーズ】第18話に出てくる触手異星人『ぬる〜べ』に匹敵するインパクトですよこれはぁ〜♡///




目をハートにしているイナホ。






それを見ていたぬらりひょんはあなた達を睨みつけると、声を荒げて一直線に触手を放った。





妖怪ぬらりひょん
妖怪ぬらりひょん
妖魔界に生きた人間が入り込むとは・・・!
今すぐに失せろオォッ!!




勢いよく飛んできた触手から逃れるように、あなた達を乗せた布が後ろへ飛ぶ。





さらに、あなた達に向かう触手をフユニャンが殴り蹴り飛ばした。





ケータ
ケータ
フユニャン!
フユニャン
フユニャン
ケータ!何故服が違う?



フユニャンに言われた3人は自分の身体を見下ろす。






夢主ちゃん
夢主ちゃん
あ、ほんとだっ!
イナホ
イナホ
なんで!?




コートやジャケットで過ごしていた人間界とは別に、薄く通気性の良い涼しい服装に変わっていた。




フユニャン
フユニャン
暑いからな!
しかし、どうやってここに?



またもや迫りくる触手に攻撃しながら、フユニャンは3人に問いかける。



あなたは小さく首を傾げ、話し始めた。




夢主ちゃん
夢主ちゃん
んーーー・・・それが、
私たちにもよく分からないんだけど・・・




あなたはほっぺを人差し指で掻きながら、自分たちに起こった事を思い返した。





















______________





ちょっと私たちに色々あって、まだハチ公前にいたとき・・・



急に、赤を基調とした絨毯みたいなのが私たちのところに来て、



端っこの方で絨毯の上を指したの。




そしたらイナホちゃんが、





イナホ
イナホ
『ん?【来い来い】・・・?
あっ!【乗れ】って事ですよ!』
ケータ
ケータ
『えぇ!?嘘!』
イナホ
イナホ
『行きましょう!』
夢主ちゃん
夢主ちゃん
『わわっ、イナホちゃんっ!』




私たちの手首を掴んで、その絨毯みたいなコレに乗って・・・









___________



















夢主ちゃん
夢主ちゃん
・・・って事で、よく分からないけどココに連れて来られてたんだ!




最後にあなたはそう締めくくる。




ケータ
ケータ
とにかく来たよ!
イナホ
イナホ
来ましたー!




ケータとイナホもそう続く。




フユニャンは話を最後まで聞き終わった後、太い触手を蹴り飛ばしながらあなたに言った。





フユニャン
フユニャン
早速だがバクロ婆を呼んでくれ!
アイツの心に何があったのか知りたい!
夢主ちゃん
夢主ちゃん
うん、わかった!




あなたはそう返し、妖怪ウォッチ【Uプロトタイプ】がついた左腕を頭上にかかげる。






夢主ちゃん
夢主ちゃん
私の友達、出てきて【バクロ婆】!
妖怪メダル_______




黄色い帯が巻き上がる中で、あなたはメダルをセットした。






夢主ちゃん
夢主ちゃん
セットオン!



〜〜〜〜〜♪


【ladies and gentleman,フシギ族!】


【フシギ♪フシギ♪フシギ族!♪】




軽快で楽しい音楽に乗って、バクロ婆が姿を現した。




出てきたバクロ婆はぬらりひょんの顎にひっつき、妖気を放つ。



取り憑かれたぬらりひょんは、小さく呟いた。





妖怪ぬらりひょん
妖怪ぬらりひょん
わたししか・・・いないのだ・・・
夢主ちゃん
夢主ちゃん
え・・・?
フユニャン
フユニャン
・・・?
コマさん
コマさん
ズラ?
ジバニャン
ジバニャン
にゃ?
USAピョン
USAピョン
ダニ?
妖怪ぬらりひょん
妖怪ぬらりひょん
先代大王の高き志を継ぐ者は・・・
わたししか・・・
わたししか、いないのだ・・・



ポツリポツリと呟くぬらりひょんは、先程までの表情が嘘だったかのように目を伏せながら、言葉を零していた。















"エンマ大王様!何故人間と妖怪の交わりを許可なされているのです!"


"・・・"


"先代は・・・人との交わりを禁じられた・・・!
わたしは認めませんぞ!!人間は悪しき存在!
このままでは、妖怪も悪影響を受けてしまいます!!"


"・・・そうかなぁ。
案外、好きなんだけどな。『人間』!"








ぬらりひょんの回想は、そこで終わりを告げた。

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