第8話

6話
5,613
2020/08/26 05:10
ブチニャン
ブチニャン
やられたらやりかえす!
全力で反撃開始にゃーうぃっす!!
ダークニャン
ダークニャン
いくぞ!!
ダークニャンは青い光を纏い、ブチニャンは赤い光を纏って走り出す。


続けて、コマさんUSAピョン、ケータとイナホも。



あなたはその場から少し離れた階段の上でその様子を見つめていた。







夢主ちゃん
夢主ちゃん
・・・



静かに、瞳に光を宿して。





ブチニャン
ブチニャン
喰らえーっ、
【百万倍返し肉球】!!



ブチニャンは触手の上を走り、飛び上がっていくつものパンチをお見舞いした。





ダークニャン
ダークニャン
【ダークニャイトクロー】!!



ダークニャンは空中で飛び交いながら鋭い爪を輝かせて触手を引っ掻いていく。



コマさんは自分のロケランがうまく使えず、一発二発と後ろ向きで打ち続けている。



そのうち3発が壁に柱に瓦礫に当たって跳ね返り、ぬらりひょんの体に打ち付けている。




ケータ
ケータ
うおおおおーーっ!!



ケータは自分を鼓舞するように叫びながら、バットを持ちながら突っ込んでいったが______




バキイッ‼︎



強い鈍い音が響き、木のバットは一瞬にしてぶっ壊れてしまった。←



それを見て悲鳴を上げて早急に退散するケータ←



一方イナホは怯むことなくロケランをカチャッと構え、ボォンッ!と一発を打った。




あまりの威力の大きさに「なんとーっ!」と声を上げて後ろへよろめいた。



しかしその勢いのある弾がぬらりひょんへ真っ先に飛んでいき。



ドガァァァンッ




ぬらりひょんのおでこで、豪快な音を立てて爆発したのだ。




濃い砂煙から覗かせたぬらりひょんの顔は、隅々まで憎悪に染まっていた。






目を真っ赤に光らせ紫色の妖気を纏い、職種の太さ、長さを倍にし、ブチニャンやダークニャンを弾き飛ばす。




ブチニャン
ブチニャン
にゃ、にゃ、にゃあ!?
ダークニャン
ダークニャン
ぐぁあッ!!


イナホとケータもその場から離れた。




狂気に包まれたぬらりひょんの瞳は、真っ赤に染まっていた。





異常な笑みを浮かべるぬらりひょんを呆然として見ていたあなたの元へ、ケータとイナホが駆け寄ってくる。





夢主ちゃん
夢主ちゃん
ケータくん、イナホちゃん、大丈夫?



胸の中間あたりをギュッと握っていたあなたは2人に近づく。





ケータ
ケータ
う、うん大丈夫・・・!
っていうか、反撃どころかさらにパワーアップしちゃったよ〜ッ!!



あなたの問いに答えた後、頭を抱えてその場でグルグル回り始めるケータ。




その隣で、イナホは何かを見つけたかと思うと、
あなたとケータに向かって言った。





イナホ
イナホ
私に任せて!
ケータ
ケータ
えっ?
夢主ちゃん
夢主ちゃん
イナホちゃん?



すると、イナホはあるところを指差して叫び始めた。





イナホ
イナホ
隠れてないで出てきなさーーーい!!



指差した柱の影から、ひょっこりとひとつの影が姿を現す。




USAピョン
USAピョン
ん?
ミーのことダニ?



自分のことを指差すUSAピョンを見て、あなたが驚いたように声を出す。




夢主ちゃん
夢主ちゃん
USAピョン!?・・・あっ!
イナホちゃんまさか・・・
イナホ
イナホ
そのまさかなのですよ、あなたちゃん!
夢主ちゃん
夢主ちゃん
えっ、ちょ・・・!
ケータ
ケータ
え?え!?



イナホとよく分からない会話をしているあなたに、
「なんのこと!?」とケータは小声で聞いた。





あなたは冷や汗を垂らしながら苦笑いで、




夢主ちゃん
夢主ちゃん
ケータくん、少し我慢してね・・・(汗)



とだけ呟いただけだった。




イナホは口元に両手を添えて叫び始めた。





イナホ
イナホ
あなたー、もう帰っていいわよー?
USAピョン
USAピョン
、なに言ってるダニ!?
イナホ
イナホ
ナメ吉が戦うなんて十万年早いってこっとよー!(笑)
USAピョン
USAピョン
・・・ミーだって頑張ってるダニ・・・!💢
イナホ
イナホ
ボスバトルなんてー、ナメ吉には荷が重すぎよ、重いどころか、もはや無重力よー!(笑)
USAピョン
USAピョン
・・・んだとテメェ・・・!((ブチッ



ブチッとキレたUSAピョンが、両親指でヘルメットのボタンをポチッと押した。




ヘルメットの中に黒い煙がもんもんと溜まり、吊り上げた目が赤く光る。





【ベイダーモード】





USAピョン
USAピョン
コラーーッダニーーー!!



レーザーを打ちまくるUSAピョンを見ても、イナホはいつものようにビビらず、むしろ待ってましたと言わんばかりにニヤニヤ度を高めた。





イナホ
イナホ
ナメ吉でも頑張るっていうのねーー?
ケータ
ケータ
しつこくない?(汗)
夢主ちゃん
夢主ちゃん
あ、はは・・・(汗)



曖昧な笑顔を浮かべるケータと、苦笑いを浮かべるあなた。





イナホ
イナホ
でもよくよく考えたらー、
実験失敗でロクに使えなかったただの
小・動・物ですから〜!



その言葉を聞いた途端、USAピョンは赤い雷を背後に轟かせ、ヘルメットのてっぺんにある2つのボタンを押した。





【エンペラーモード】





黄色かったヘルメットが赤ピンクに染まり、深緑色のマントを羽織った姿へと豹変した。



ズオオオオッと凄まじい迫力で、USAピョンの足元から爆発するかのようなオレンジ色の炎が噴火する。




怒りのオーラ全開って感じだ。



夢主ちゃん
夢主ちゃん
う、USAピョン!?!?
な、なんで・・・



混乱の最中にあるあなた。



ケータとイナホは喜びに声を張る。





ケータ
ケータ
なんか強そう!
イナホ
イナホ
予想通り、2段階目の進化があったようね!!



どうやら、イナホはこうなると予想していたようだ。




Σ(゚д゚lll)状態のあなたを含めた3人のところへ飛んできながら、カチャリとレーザーガンを構えた。




明らかにヤバそうな真っ赤なレーザーを溜めているUSAピョンに、イナホはすかさず付け足す。




イナホ
イナホ
ってことをぜーーーんぶ!!
アーーーイツが言ってたのーーー!!




USAピョンはこちらに来ることはせず、妖気を纏う触手の中を抜けながら飛び回り、ぬらりひょんへレーザーガンを向けた。




ケータ
ケータ
酷い・・・(汗)
夢主ちゃん
夢主ちゃん
でも今だよっ!
ブチニャン、ダークニャン!!




あなたはイナホがやっていたように両手を口の横に当てて、大きく叫ぶ。





タイミングよく響いたあなたの声に応えるように、2人の技が同時に放たれた。





ブチニャン
ブチニャン
一気に飛んで、百万倍ッ!!!
ダークニャン
ダークニャン
ダークニャイトクローッ!!!




ブチニャンの攻撃はオレンジ色を纏い、ダークニャンの攻撃は青色を放ち、USAピョンの赤い光線は赤い光を纏う。





大きく放出された3つの力が混ざり合い、虹色の光を輝かせて太い光線となる。




その圧倒的な威力を持った光線は一直線に・・・




妖怪ぬらりひょん
妖怪ぬらりひょん
なっ・・・!?





ぬらりひょんがそう口に出した瞬間、天井の無くなった王宮の中で強い爆発が起き上がり、噴火した後のような轟きを見せた。




壊れた王宮にさらにヒビがいくつも入り、黒煙がもわもわと上がる。



あなた達は両腕で自分の顔を隠していた。





コマさん
コマさん
やったズラ!
ダークニャン
ダークニャン
勝ったか?
ブチニャン
ブチニャン
やったにゃーうぃっす!



しかし。




夢主ちゃん
夢主ちゃん
え、、、

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