第5話

3話
6,185
2020/08/23 20:37
猫きよペロンは、近くに居たUSAピョンとコマさんに襲いかかった。




USAピョン
USAピョン
わっわっわっ、、!
猫きよペロン
猫きよペロン
ニャァーーー!!



逃げ道として通っていた短い橋が、猫きよペロンが勢いよく乗っかったおかげでバリィィッと凄まじい音を立てて崩れる。





猫きよペロンは緑色の川に落ちたものの、すぐに体勢を立て直し、ザラザラした紫色の舌で川の水を勢いよく2人に振りかけた。



当然2人は、水しぶきと共に吹っ飛んで行った。
















一方犬まろデロンは、ジバニャンとウィスパーの元にいた。



ジバニャンとウィスパーは焦って黄金色に輝くマーライオンの上に飛び乗る。





それを見て犬まろデロンは舌舐めずりをすると、長い舌をマーライオンの体に当てて破壊した。





犬まろデロン
犬まろデロン
デローン!!
ジバニャン
ジバニャン
ニャアアァッ!
ウィスパー
ウィスパー
うぃすー!!!


破壊されたところから水が噴水のように湧き出て、噴射された水がウィスパーの体を乗せる。



その後も犬まろデロンは、まるでだるま落としのように舌を動かして破壊していく。



犬まろデロンの舌が目の前にあるところまでの高さになると、犬まろデロンは舌を2人に向けて放った。



犬まろデロン
犬まろデロン
デローン!!
ジバニャン
ジバニャン
ベロベロ!気色悪い!!ニャァ!!!


ジバニャンが舌を避けるたびに、避けようにも避けられないウィスパーの体に全発当たる。



ウィスパー
ウィスパー
いちいち避けたんじゃねぇよこのジバ野郎が!!!
ジバニャン
ジバニャン
なんで怒ってるニャン、、!?


ウィスパーが傷だらけになった体でジバニャンの顔を思い切り引っ張っていると________
フユニャン
フユニャン
もしもし?
犬まろデロン
犬まろデロン


フユニャンがちょんちょんと犬まろデロンの肩を叩き、不思議に思った犬まろデロンが振り向いた瞬間。



ドゴォッ‼︎




犬まろデロンの頬へ、強烈なキックをお見舞いした。




不意打ちを突かれた犬まろデロンへ最後に一発。




フユニャン
フユニャン
ど根性ストレート肉球!!




手に青白い光を灯し、力のこもった一撃をドガァッと一発!




犬まろデロンはそのまま倒れ込んだ。












コマさん
コマさん
ふぇぇ〜ズラァ〜〜



一方コマさんとUSAピョンのところでは、苦戦の真っ最中。





猫きよペロンの舌に捕まったコマさんはグルングルン回されているおかげで目がグルグル渦を巻いていた。



コマさんを助け出そうと、USAピョンがレーザーガンから淡い発光されたビームを繰り出し、それを猫きよペロンの舌に当てている。



USAピョン
USAピョン
今助けてやるダニ!



四方八方に飛び立っていたレーザーが舌に当たり、コマさんがようやく解放された。



USAピョン
USAピョン
やったダニ!!



空中に飛ばされて着地したコマさんはしばらくグルグルと目を回していたが、プルプルと首を振って正常な頭に戻した。
コマさん
コマさん



その間、USAピョンは猫きよペロンの餌食になりかけていた。




USAピョン
USAピョン
ヒィーーッ!!こっち来るなダニーー!!
コマさん
コマさん
こうなったら、オラも奥の手を出すズラ!



どこから取り出したのか、コマさんは目をキランと輝かせて深緑色のランチャーを取り出し、担ぐように持ち上げた。



ウィスパー
ウィスパー
なんですかその物騒なものは!!
コマさん
コマさん
コマじろうがネットでポチってくれたズラ!←
ウィスパー
ウィスパー
ええ〜!!



コマさんが引き金を引くと、ウィスパーの方へ一発目のミサイルがぶっ飛んでいく。




哀れなるウィスパーよ・・・()←




ウィスパー
ウィスパー
あ逆〜〜!!!
コマさん
コマさん
わああああ!
いかんズラ、とっとっとっ、



爆風に飛ばされたコマさんはけんけんしながら歩くと、コマさんの足元に偶然にも石が。





コケッ




コマさん
コマさん
なんズラ?



それによってコマさんの手が引き金を引いてしまい、またもや大きなミサイルが犬まろデロンと猫きよペロンにぶっ飛んで行って______





バゴォォォンッ‼︎






2人に勢いよく当たった。






USAピョン
USAピョン
ダニーーー!!





ぬらりひょん議長はその一連の戦いを見て、静かに腕を組む。




ぬらりひょん
ぬらりひょん
ほう・・・



全員フユニャンの近くまで集まる。




フユニャンはふわふわ浮いたままぬらりひょん議長へ力強く言った。





フユニャン
フユニャン
我々に闘うつもりはない!!


それに続いてジバニャンが「話し合いに来ただけニャン!」と付け足す。



すると、それを聞いたぬらりひょん議長は______





ぬらりひょん
ぬらりひょん
フッ・・・
貴様ら如きが、わたしの志に意見する資格など・・・



ない!!!


























________________________




海が見渡せる、夕陽にキラキラと照らされた外ベランダ。





そこには、ぬらりひょんよりも何周りも大きい
先代閻魔大王が立っていた。




その後ろにぬらりひょんが仕えるように立っている。





先代閻魔大王
先代閻魔大王
『ぬらりよ・・・』
ぬらりひょん
ぬらりひょん
『ははっ!』
先代閻魔大王
先代閻魔大王
『今や人間の愚かさが妖魔界を蝕んでいる。
人はお互いを見つめ合い互いを平気で傷つけ合う。
その邪気が妖魔界にも流れ込んでおる。』
ぬらりひょん
ぬらりひょん
『・・・『人』の歴史は、戦争の歴史。
その歴史こそが、彼らの野蛮さを物語っておりましょう。』
先代閻魔大王
先代閻魔大王
『人は死して妖怪になり、妖怪は新たな生を受けて人となる。
それが世の理じゃ。
しかし・・・それは悪しき魂の連鎖ともなる。』
ぬらりひょん
ぬらりひょん
『まさか・・・大王様!』
先代閻魔大王
先代閻魔大王
『わしはのう、より良き妖魔界と人間界を創りたいのじゃ。』
ぬらりひょん
ぬらりひょん
『・・・』
先代閻魔大王
先代閻魔大王
『良いか、ぬらりよ。』
先代閻魔大王
先代閻魔大王
『わしは妖怪達を導き清き魂をこの妖魔界で育てようと思う。
その志のためには妖怪と人間の交わりを断たねばならんのだ!
分かったな!!』
ぬらりひょん
ぬらりひょん
『・・・御意、大王様・・・!!』










____________________








ぬらりひょん
ぬらりひょん
先代の高き志が・・・お前たちなどに・・・!


理解できるわけがないのだぁああぁあッ!!!



冷静な表情から一変、般若のように顔を歪めたぬらりひょんの体から、気色悪くウネウネと動く触手が何本も生えてきて、不気味な姿に豹変し______






       【妖怪ぬらりひょん】





コマさん
コマさん
また変わったズラ・・・!
ウィスパー
ウィスパー
ヤバイです!敵は色々捨ててきましたよ!!
ジバニャン
ジバニャン
確かに、ここまでの変化は予想外ニャン、!



みんなが急な変化に怯んでいると、完全に正気を失ったぬらりひょんが不気味な笑いを零して襲いかかってくる。




妖怪ぬらりひょん
妖怪ぬらりひょん
ハハハハッ!
叩き潰してやるわーーーッ!!!



二本のぶっとい触手が全員にバシンッバシンッと襲いかかる。



もっとも、全員はギリギリなんとかかわしたのだが。



ぬらりひょんはジリジリと全員に迫りよる。










ジバニャン
ジバニャン
ああっ来るニャン!!
フユニャン
フユニャン
仕方ない、我々も戦うぞ!


フユニャンのその言葉を皮切りに、全員が攻撃態勢に入った。




ジバニャン
ジバニャン
百烈肉球ーーーッ!!
USAピョン
USAピョン
喰らうダニ!!



ジバニャンは百烈肉球を体全体に喰らわせ、USAピョンはレーザーガンの閃光で反撃。



フユニャンは流石の神経で殴り蹴りを繰り返す。


妖術などが特にできるわけではないウィスパーは、近くに転がっていた石を投げつけて反撃・・・





しているつもりらしい()




しかし________




















ジバニャン
ジバニャン
効いてないニャン!?


そえ、ぬらりひょんはひとつのかすり傷もついていなかったのだ。
USAピョン
USAピョン
ダメダニー!




ジバニャン達はぬらりひょんと距離を取ろうとするが・・・






バシンッ‼︎





ぬらりひょんのうねる触手が、ジバニャン達を逃さない。




ジバニャン
ジバニャン
にゃぁあっ!!
フユニャン
フユニャン
ぐあぁっ!!



あとの3人も触手に潰されたりしてしまい、
暴れる触手は建物の内部、壁を壊していく。





ジバニャン
ジバニャン
にゃーっ歯が立たないニャンっ!!
フユニャン
フユニャン
付け入る隙が無い・・・!


触手をなんとかかわしながら声を発するジバニャンとフユニャン、
かわすのに精一杯のコマさん達の真上。




大きな丸い天井が嫌な音を立て、
ぬらりひょんの高笑いの音が響く。




そして・・・









ドガァァァンッと豪快な音と共に、王宮の天井が勢いよく崩れ落ちていく。








近くにあった柱の影に隠れたジバニャン達は、砂煙に纏われ、ゴホゴホと咳き込んだ。




コマさん
コマさん
もんげ〜!!
壊れちゃったズラ〜!
USAピョン
USAピョン
やっぱりとんでもないやつダニ!!
ジバニャン
ジバニャン
どうやって戦えば良いニャン!?




慌てふためくジバニャン達の後ろで、ウィスパーがずっと「うぃすー!うぃすー!」と喚きながら右へ左へ動いている。





ぬらりひょんがまた二本の触手をジバニャン達に向けた。





フユニャン
フユニャン
来るぞ!



フユニャンの声が響いた直後、触手がジバニャン達に向けて放たれる。




全員間一髪のところで触手をかわした。










フユニャンは空中を飛びながらかわし、ジバニャンとUSAピョンは目を点にしながらも焦りながら走り続け、コマさんは柱を登るが上から来た触手に怯んですぐ地面に降りた。





ちなみにウィスパーはというと。





ウィスパー
ウィスパー
ふひゅ〜・・・
ここに隠れていれば安全でうぃす!




近くにあった瓦礫の山の影に隠れて、安堵のため息をついていた。




ぬらりひょんが逃げ惑うジバニャン達を見て高笑いを浮かべていると。



































































夢主ちゃん
夢主ちゃん
みんな!!

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