【Felix side 】
カムバして、あなたにステージを見てもらった。
思い詰めている時に助けてくれたからどうしても見て欲しかった。
僕がアイドルって知って驚いたかなあ
正直あなたにアイドルだと言うかものすごく悩んだ。
優しいあなたのことだから、ファンの事を考えてもう会ってくれないんじゃないかとか考えたりもした。
でもそれでも僕のことを知ってほしいと言う気持ちが勝ってしまった。
僕って自分勝手だな…あなたのこと苦しめるだけなのに。
ステージの後あなたに電話するとかっこいいって言ってくれて嬉しかった。
でも案の定会いに行くのは断られてしまった。
それから何度かメッセージを送ったけど、既読がつくだけ。
カムバ期間だから忙しくて会えないのがもどかしい。
今すぐ会って話したい。
日に日に思いは募るばかりだった。
スケジュール最終日、休憩の時間控え室で携帯を眺めた。
ヌナからの返事は未だない。
気づいたらスンミンもいた。
そう言ってチャンビニヒョンは背中を押してくれた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!