無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第7話

貧民街
因みにメリーは貴族ではない。


使用人は、平民でも容易になることができる職業だ。
人気も高く、貴族によって雇用条件が異なるのでスキルがあるからといって雇われるわけではないが。



特に公爵となれば難しい。


メリーもこう見えてエリートなのだ。



「あっ」



びたーん!


思いきりコケているけど。
ドジなのも彼女の良いところだ。

うん……。


「大丈夫、メリー?」
「すみません」



ぱ、ぱ、と服をはたき、メリーが謝る。



無理もない。


安い馬車を雇ってタクシーのように乗せてもらったが、慣れていないメリーは酔ってしまって大変だったに違いない。



今も少し顔色が悪い。




そのとき。




「……姉ちゃん?」


見知らぬ少年がメリーに駆け寄ってきた。
「ルカ! あなた、どうしてここに……」
「姉ちゃんこそ……って、あれ。この人達……」


ルカと呼ばれた少年が私とザルク、メリーを交互に見つめ、そして。



「姉ちゃん、もう子供つくっ……」
「違います!」



顔を真っ赤にしてメリーがルカの頭をはたいた。



私とザルク、メリー。なるほど、家族に見えなくもない……か。



「ふふ。私はレベッカ。よろしく」



ワンピースの裾をちょんと摘まんでお辞儀をする。

もう子供じゃないのだ。
挨拶だってきちんとできる。



「よろしく。あんた、すごいきれーな顔してんな」



まーね。


「れ、レベッカ様! ルカも、あぁ……もー……」
メリーの言葉にルカがぎょっとした。


「は!? レベッカ様、ってまさかこのおん、じゃなくてこのお方、って……」
「本当に不敬で罰せられちゃいますよ! もう!」
「別にいいのよ?」


私としては前世でド平凡女子高生だったわけだし、こうも




過剰にお嬢様扱いされるとくすぐったいというか……。



「良くないです!」


うーん。


「でも私、友達が欲しかったのよね! だから、ルカさん? とは対等に話してみたいわ。ダメかな?」



見たところルカは私と同じくらい。
そもそも、この年頃で敬語を使うのは難しいはずだ。



不敬ではないと明言しておくことにした。
「レベッカ様がそう言うなら良いのですけど……」


「決まりね。仲良くしましょう!」


私は天使の微笑みを心がけて、ルカの手を取る。


「あぁ、よろしく……」



このときの私はまだ知らなかった。
ルカと友達になるということがどれだけ大変なのかを……。