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第11話

夜狼②
「リーダー、お連れしました」


思ったよりもしっかりした場所のようだ。

案内されたところは部屋の地下だった。



乱雑で酒臭い一階とは違い、見るからに高価な調度品が並べられ、


家具も貴族が好んで使いそうな物だ。



応接室と言ったところか。




そして、もっとも注目すべき中央には趣味のいいソファとテーブルがあり、

上座に緑髪の男性が座っていた。
男は古代ギリシャのキトンのような物を着用している。



シンプルな物だが布の高級感、異国のような雰囲気、そしてなにより



男は自分の魅力を理解しているのだろう。
ちらりと見える筋肉質な肉体に思わず唾を呑んだ。



いけないいけない、よだれが出そうだ。
「ドランバーグ様、ようこそ夜狼の本拠地へ」


女をたらしこんでいそうな優男。
少しタレ目で涙黒子。


まさにフェロモンの塊だ。

20代半ばといったところか……若い。



「急に来てすまなかったわね。準備は整っているようで有り難いわ」
「恐れ入ります」



そこでメリーが震える声で抗議した。


「失礼です! せめて立って挨拶を! 礼儀がなっていません。それに上座は──」
「メリー」


名前を呼んで制止する。



メリーの言うことはもっともだ。
しかし。



「こちらが急に押しかけたのだし、礼儀を欠いているのはお互い様よ」
「ははは、ドランバーグ様は話のわかるお方のようだ」


子供だからとナメるつもりもなく、



初っぱなから交渉を有利に進めようという貪欲さが伺える。



隙もない。困った。



せめて上座に座りたかったが、これでは無理だろう。
お忍びとして来ている身だし。



「申し遅れました。私はレベッカ・ドランバーグ。他の者は付き人です」
「私はエドガー・ギンジール。以後お見知りおきを」



ふむ。
私は勧められるままに椅子に座った。


おう、ふかふかで気持ちいいじゃないか。




「正式なものではありませんので、できれば儀礼はここまでで本題の話を聞きたいのですが」



「構いませんわ」




会話のペースをとられている。


ぐぅ。
仕方なく本題を述べようと口を開きかけたところで、



ルカの視線に気づいた。


なんでそんなに見るんだ。
私が可愛いからか?



にしては妙に真剣そうだし──ぁ。




そういうことか。

私の付き人であるルカ情報屋も私のカードなのだ。