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第21話

訓練 下
遊びだぁ!? 私が遊びでやってるわけないじゃん!


死ぬかもしれないんだよ。
私の味方なんて誰もいないんだよ。
メリーは……信頼してるけど。



ただでさえ貧しい家なんだからご厄介になるわけにはいかないし。


両親だって兄だって。
私が信じられるのは私だけなんだ。

だから。


「教えてもらわなくたっていいし」



自分を信じろ。

次の日から、私は騎士たちのところにはいかなかった。
剣の振り方はわからないけど、体の鍛え方は心得ている。


なんてったって、前世の記憶があるからね!
前世、ダイエットの頃にしていた筋トレのやり方が今に活きるってわけですよ!


弱音は……吐きまくるけど。
でも、自分のためだから、体を動かすのはやめない。
「120,121,122,123……」

カウントしながら腹筋をする。


めっちゃプルプルしてるし限界は越えてるけど、それでも根性で150回。



「あーなんでこんな腹筋ってキツいんだよ! テレビショッピングで今話題の腹筋が楽になるマシーンとか売ってないの!? この世界テレビないんだったあっはっは!」


考えたことはそのまま口から出していく。


弱音上等、筋肉痛上等。
私は私の道を往く。


体を投げ出し休憩。


そして次は腕立て伏せ……




そんな風にして自由に使える時間はバカの一つ覚えみたいに汗をかいた。


両親は義弟のあれこれで忙しいらしく、私に注意を払うことはない。



おかげでやりやすかった。
そして、そんな日々が一週間続き……


「だいぶ体を動かすの楽になってきたね! でも相変わらず死にそうだけどねあっはは! 死ぬかもしれないからそれを避けようと頑張って死にそうな目になる私ってバカだよね!」


どんどん何かが擦りきれていく気がした。

途中でメリーが何度も休憩をするように言ってきたけど、無視した。


だって、私死ぬかもしれないんだ。
休憩している暇なんてないんだよ。



私は───


ジャバジャバババ……


「!?ごふっ、げほっ! ……え?」


唐突に降ってきた水に咳き込み、腹筋を中断する。
目の前には紫の髪のやつがいた。




「……久しぶり、バカ野郎」


私、一応公爵令嬢なんだが。
「なにしに来たのよ、バカ野郎」

私はやつを睨み付ける。


今更何をしに来たんだ。


「……謝りに来た」


そう言って、ギルバートは頭を下げた。