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第15話

第二部 手に職を
「……」

 どうも皆さんこんにちは。
 今日はとっても良い朝ですね?

 え? もう昼間だって?
 んなことわかるわけないじゃないですか。


 だって私は例によって例のごとく、親に閉じ込められているからね!


 閉じ込められるといっても、私は一応娘だ。
 両親も外聞が~だのなんだの言って、「勝手に出掛けた罰」として私を一週間地下の部屋で過ごすように言い渡した。

 


 ザルクは両親に私が出掛けたことを報告したのだ。
 夜狼のことは黙っておいてくれたみたいなのがまだ救いだが。


 うーん。
 ザルクを雇っているのも給金をあげているのも両親だ。


 私が出掛けたことが露呈し問い詰められればザルクだって答えないわけにはいかない。


 仕方ないことだとわかっているし、地下の生活も悪くない。
 だけど──



「こうしている間にも、私の破滅する未来は着々と近づいているんだよね」


 仮に、夜狼が私との約束を守ってくれたとしよう。





 私は売り飛ばされることもなく、平民として暮らしていける。
 ……暮らしていける、だろうか?

 引きこもりに何ができるというんだ。


 私は貴族令嬢。
 前世は日本とかいう超便利な国出身だし、明日のごはんに困るような暮らしなんてしたことがない。

 
 自分の手でお金を稼がなくちゃいけないのだ。
 生きるために。
 食いつなぐために。


 私は拳を握りしめる。


 追放されたら、着のみ着のまま放り出される。
 できるだけ高価な宝石とドレスを身に付けておいて売ろう。

 当面はそれで一定水準の暮らしができるはずだ。


 しかし、不衛生な下町で元貴族令嬢が環境を維持して暮らそうと思うのは難しいことだ。大金がかかる。じきに貯金も尽きるだろう。


 ならば。



 私は手に職をつけておくべきだ。
知識を利用してお金をとれるか?

たかが元女子高校生に何を期待してるんだ。
お菓子作りのレシピくらいしか頭にないよ。


材料を手に入れるのだってお金がかかるし、必然的に高価な商品になる。それで食いつなごうと思えば客は貴族だ。バカか。

国外追放されたのに意気揚々と国内で店を開いてどうする。



できれば顔を隠してできる仕事。
家具やらなんやら作ってる職人に弟子入り?

ちょっと出掛けただけでコレだ。
弟子入りしても師匠のところに行けない。


できるだけ身近で学べて──相手が貴族じゃなくても大丈夫で顔が隠せる……


はい。
お陰さまで閃きました。