サナが伊達メガネをする理由とは
3人は学校に着き、玄関で別れた
ガラガラ
サナの下駄箱には紙くずが入っていた
幸い上履きは無傷だった
サナが教室に行くと、落書きされた2つの机があった
片方はサナのもの。もう片方は........
ツウィのものだ。
そうサナはいじめらている。
机には「死ね!」「クズ」「消えろ」「デブ」とか汚い言葉が並んでいる
サナは自分の椅子に鞄をおき、雑巾を手に取り、ツウィの机を磨き始めた
いじめの発端はくだらないものだった
「あの2人顔面強くね」
「まじそれなこのクラスで良かったわ」
「可愛い系と綺麗系か」
「俺サナちゃん派〜」
「俺ツウィちゃん〜」
こんな風にクラスの男の子は皆、顔面の強いサナとツウィに夢中だった
その事が気に食わなかった女子の一部がサナとツウィを的にし、いじめを始めた
まだ、ツウィが元気な時は学校に行っていたが、今では行くのも難しくなっており、サナだけがいじめられている
ツウィはサナに申し訳ない気持ちでいっぱいだった
いじめっ子達はしょうが悪く、イケメンで学校でも目立っているグクとテテとサナが話しているところを見た次の日からいじめはもっと酷くなった
サナはいじめっ子達に私はいいからツウィはやめて、と頼み込んだ
そしていじめっ子達は「いいよ」っとサナの条件を呑んだようだったが、ツウィが来ない日々にも、ツウィの机は荒らされていた
サナは「お前が反抗したらツウィに何があるか想像できる?w」と言って脅された。
サナは病気で辛い思いをしているツウィにはこれ以上に辛い思いをして欲しくないと、ツウィが学校に来ない日々でもいじめに耐えている
結果的にいうと、サナの可愛いさを少しでも隠すために毎日伊達メガネをしている。これが理由だ。
「まぁサナの美貌は隠せれないんですけどね」(誰?)
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。